トヨタの「セダン」5車種へ減少! 23年には別の「新型車」登場!? 正統セダン「カムリ」生産終了でラインナップに変化
トヨタは2023年12月下旬に「カムリ」の生産終了を発表しました。これにより、トヨタでラインナップされるセダンは5車種となります。
セダン苦境の波に逆らえず生産終了… また1車種登場する?
トヨタは2023年4月10日、ミディアムセダン「カムリ」の生産を同年12月に終了することを明らかにしました。
これにより、トヨタのラインナップで用意されるセダンは5車種となります。
初代カムリは1980年に登場。当初はクーペの「セリカ」をベースにした「セリカカムリ」という名称となっており、駆動方式も後輪駆動(FR)を採用していたほか国内でのみ展開される車種でした。
2年後の1982年には早くも2代目へとモデルチェンジ。車名からセリカの名称は消え、前輪駆動(FF)を採用することで独立した車種となりました。
この世代からは海外でも展開され、以来現行モデルにいたるまでFFミディアムセダンの世界戦略車という特徴を持ちます。
2016年12月時点では、世界100か国以上の国と地域で販売し、累計販売台数は1800万台にも登るトヨタの最量販車の1台です。
国内向けでは最終となる現行モデルは10代目で、2017年7月に登場しました。
TNGAプラットフォームやパワートレインの採用、先進運転支援「トヨタ セーフティ センス」の採用など、走行性能や安全性能が高められたほか、内外装もシャープでグラマラスな造形とすることで、スポーティさと上質さを表現しています。
2020年8月には、カムリの誕生40周年を祝い内外装に特別色を設定した限定モデルを発売したほか、2021年ではフロントバンパーや前後ランプの加飾を変更した改良モデルが登場しています。
一方で、販売面では苦戦していたと言えます。
現行デビューから1ヶ月では、月販目標販売台数2400台の5倍に迫る1万1500台を受注するも、自販連(日本自動車販売協会連合会)のデータによれば2021年度には8933台へと大幅に販売台数を落とし、2022年度では登録車の販売台数ランキング50位圏外となったこともあり、厳しい状況が続きました。
近年では、トヨタ「マークX」や日産「シーマ/フーガ」、ホンダ「レジェンド」などが相次いで販売を終了しており、セダンの人気が低迷していることに加え、それに反してクロスオーバーSUVが人気のボディタイプとなっていることも挙げられます。
これらの要因もあってか、カムリの国内生産を終了すると決定したと見られます。
現行カムリの生産終了に伴い、トヨタが展開するセダンは5車種へと減少。
「カローラ(セダン)」「カローラ アクシオ」「プリウス」(注:トヨタ公式ではセダンとしてラインナップ)「センチュリー」「MIRAI(ミライ)」となり、FF方式のミディアムサイズセダンは消滅します。
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カムリは今回の生産終了により日本での43年の歴史に幕を閉じる一方で、トヨタは2023年4月12日「クラウンセダン」を2023年秋ごろに発売することが明らかにしました。
セダン低迷のなか、40年以上正統派セダンとしてのポジションを担ってきたカムリですが、その消滅とともにまた新しいセダンが登場することとなります。
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