トンネル入口、なぜ「斜めカット」? 高速道路でよく採用 その実用的な理由とは

新しい高速道路で多く採用

 では、入口が竹割式坑門のトンネルの場合、出口はどうなっているのでしょうか。

 結論から言うと、出口の形状は入口と同じ場合もあれば違う場合もあります。これは地形によって異なります。

 例えば、山の形状が竹割式坑門に合っていた場合、出口も竹割式坑門で建設されることがあります。また、上り線と下り線が横並びで隣り合っている場合だと、景観を合わせるためにどちらも竹割式坑門にする場合もあるでしょう。一方で、山の形状上竹割式坑門のメリットがなく、上り線と下り線が離れている場合は入口と出口の形状が異なる場合があります。

北陸道の正善寺トンネル(画像:写真AC)
北陸道の正善寺トンネル(画像:写真AC)

 トンネル入口の種類は、竹割式坑門以外にも多くあります。トンネルの入口(坑門)は、大きく分けて「面壁型」と「突出型」の2種類があり、竹割式坑門は、突出型の形状の1つです。

 面壁型と突出型には、それぞれ次のような形状があります。地形や気象条件によってメリット・デメリットがあり、それらを踏まえて坑門を建設するかが決められます。

●面壁型
・重力式
・半重力式
・ウイング式
・アーチウイング式

●突出型
・突出式
・半突出式
・竹割式
・逆竹割式

 竹割式坑門は、昔からありそうですが、採用が活発化したのは新東名高速の建設が始った頃からです。新東名はトンネルが多く、御殿場JCT~三ヶ日JCT間162kmを見ると、全体の26%がトンネルです。

 先述したドライバー心理の研究が進んだこともあり、トンネルが多い新東名は竹割式坑門が採用されるようになったのです。

 竹割式坑門は、それ以降、高速道路でよく採用されている形状です。ドライブの際は、トンネル入口の形状を意識して運転すると新たな発見があるかもしれません。

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