実現性アリ!? トヨタが旧車「86レビン」EV化事業に前向き姿勢! メーカー直系「BEVコンバージョン」ビジネスの可能性とは

東京オートサロン2023にトヨタが出展した旧車「カローラレビン」(AE86型)のBEV(電気自動車)仕様「AE86 BEV コンセプト」を実現させる可能性が見えてきました。クラシックカーを再生しBEV化する「事業」について紹介します。

市販車部品を活用し誕生! 実現性も高そうな「AE86 BEV コンセプト」

 トヨタが、2023年1月に開催された東京オートサロン2023に出展した「AE86」(カローラレビン)のBEV(電気自動車)バージョン「AE86 BEV コンセプト」には、同時に登場した水素燃料仕様車「AE86 H2 コンセプト」も含めて、来場者の注目を浴びたことが記憶に新しいところです。
 
 そんなAE86 BEV コンセプトが、リアルに販売される可能性が出てきました。

トヨタが1983年から1987年まで生産していた小型クーペ・ハッチバック「カローラレビン」DOHCエンジンモデル(通称「AE86」)は、兄弟車「スプリンタートレノ」とともに、デビューから40年以上が経過した今も根強い人気を誇っています[写真は同車をベースにした「AE86 BEV コンセプト」]
トヨタが1983年から1987年まで生産していた小型クーペ・ハッチバック「カローラレビン」DOHCエンジンモデル(通称「AE86」)は、兄弟車「スプリンタートレノ」とともに、デビューから40年以上が経過した今も根強い人気を誇っています[写真は同車をベースにした「AE86 BEV コンセプト」]

 東京オートサロン2023のAE86 BEV コンセプトは、豊田章男社長が近年、言い続けてきた「もっといいクルマを造ろう」という合い言葉の中で、すべてのクルマ好きの人たちに向けたメッセージのひとつで、ネオクラシックカーの代表格であるAE86型カローラレビン/スプリンタートレノに最新技術を融合する形で「見える化」(可視化)したものといえます。

 そんなAE86 BEV コンセプトが、3月18日から19日の「スーパー耐久シリーズ2023」第1戦開催地である鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)内のトヨタGAZOOレーシングブースにも出展されました。

 そこで会場のトヨタ関係者に声をかけていろいろ話を聞いてみると、AE86 BEV コンセプトについて「量産化を視野に社内で検討中」というではありませんか。

 東京オートサロン2023での初お披露目以来、メディアやSNSで「ぜひ実現して欲しい」という熱い要望があり、そうしたファンの声にトヨタとして真摯に受け止めているのです。

 とはいえ、こうしたBEVのコンバージョン(機器の転装)には様々な課題があります。

 第一は、信頼性です。

 すでに、世の中には旧車をBEVコンバージョンするビジネスは存在しますが、その多くは中小の事業者が行っているため、品質や安全性には事業者によってばらつきがあるのが実状です。

 第二は、コストです。

 旧車・クラシックカーのエンジンをモーター・バッテリーに載せ換えるBEVコンバージョンは、いわゆるレストア(車体や足回り、室内などを新車同然に復元させる)作業が伴います。

 単純にモーターに積み換えれば良いということではなく、クルマ全体を修繕する必要が出てきます。

 そうなるとクルマの個体ごとに、BEVコンバージョンのトータルコストは大きな差が生まれることが考えられます。

 AE86 BEV コンセプトのモーターは、北米市場向けフルサイズピックアップトラック「タンドラ」のハイブリッド用モーター(最大出力68.4kW・最大トルク190Nm)を使用しています。

 一般的なBEVとしてみると、決して高出力ではありませんが、AE86の車体や各部品への負荷を考慮すると、トヨタの現行モデルの中ではこのモーターがベターチョイスだということです。

 バッテリーについては「プリウスPHV」用のリチウムイオン電池で、電池容量は8.8kWhです。

 また、その他の駆動系やブレーキ系などの各種部品は、トヨタ純正部品として販売されているもので、トータルコストとしても、一般的なレストアの範囲で収まることになるでしょう。

【画像】昭和の名車「AE86(ハチロク)」がBEVに!? トヨタ「AE86 BEV コンセプト」を写真で見る(39枚)

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