トヨタ新型「クラウンセダン」お披露目! 全長5m超え「正統派」の反響多し! 世界最大のセダン市場で受け入れられるのか
中国で「セダン」は成功する?その勝算と懸念点とは
中国における2022年の新車販売台数ランキング上位10モデルのうち、6モデルがセダンです。
このような追い風のなか、中国で新型クラウンセダンが市場投入されるとどうなるのでしょうか。現地に住む自動車メーカー関係者は次のように話します。
「広大な国土を持つ中国は、北部と南部、あるいは沿岸部と内陸部では、人々の趣味嗜好も大きく異なります。
その上で、日本車の人気が特に高いのは、広州を中心とした南部や沿岸部です。
これらの地域のユーザーは、日本に対しても親しみを持っており、日本で高いブランド力を誇るクラウンについても高い関心を持っているようです。
実際、歴代のクラウンの一部は『皇冠』の名で中国でも販売されていたほか、現地生産が行なわれていたこともあります。
中国では伝統的にセダン人気が高いことも合わせて、新型クラウンの『セダン』が一定の成功を収める可能性は高いと思います」

一方、懸念すべき点も少なくないと言います。
「現在、中国全体で日本車が苦戦しています。
足元では、2022年末で補助金施策が終了したことによる反動の影響と言えますが、中長期的視点で言えば、中国メーカーの躍進が背景にあると考えられます。
近年では、大手自動車メーカーに加えて、BEVやPHEVなどの『新エネ車』を専門とした新興メーカーも多く登場しており、魅力的なモデルが続々と登場しています。
中国汽車工業協会の発表によれば、2022年の中国の新車販売台数のうち、およそ半数を中国メーカーが占めるほどまでに成長しています。
中国の自動車メーカーが、中国人のために開発したクルマは、やはり中国人によく受け入れられています。
中国車の品質も大きく向上しているなかで、新型クラウンセダンが立ち向かうには、これまで築いたブランド力以外の武器が必要となるかもしれません」
※ ※ ※
中国では3列シートSUVの「ハイランダー」や、高級ミニバンの「ヴェルファイア」にも「クラウン」の名前を冠し、それぞれ「クラウンクルーガー」や「クラウンヴェルファイア」として販売されています。
つまり、中国における「クラウン」とは、単一のモデル名ではなく、トヨタの高級車を示すサブブランドのような位置づけとなっていることがわかります。
躍進している中国車に対して新型クラウンセダンが立ち向かうためには、「セダン」以外も含めた「クラウンブランド」の価値をどのように訴求していくかが鍵になりそうです。
Writer: くるまのニュース編集部
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