メルセデス・ベンツ日本は、新型ミドルサイズSUV「GLC」を2023年3月16日に発表し、受注を開始しました。
　

　メルセデス・ベンツ（以下メルセデス）GLCは2015年に登場。同社のベストセラーモデルである「Cクラス」と同等の安全・快適装備を備え、高いアイポイントや低い重心による乗用車ライクな乗り心地を実現したSUVです。

　2020-2021年ではメルセデス社が展開するSUVではベストセラーとなり、全世界では累計260万台を販売したといいます。

　今回、8年ぶりとなるフルモデルチェンジが実施され、2代目となった新型GLCはデザインの変更だけでなく安全性能や環境性能も向上しています。

　エクステリアは、メルセデスのデザインコンセプト「Sensual Purity（官能的純粋）」に基づき、現在展開しているSUVモデルと共通するものとなっています。

　フロントはクローム加飾付きのフロントグリルに大きな開口のバンパーを採用したほか、グリルと連続するヘッドライトなどが精悍さを印象付けます。サイドはラインやエッジを削減し、曲面を多用するとともに、SUVらしい逞しいホイールアーチと張り出したフェンダーがスポーティさを強調。

　リアはスリムなテールランプや、クロームのアンダーガード風加飾を採用し左右のマフラーエンドと一体化させた特徴的なものとなっています。

　インテリアはリアルウッドトリムを採用し、インパネからセンターコンソールへと連続するデザインとすることで質感を向上。車内の照明色を変更できる「アンビエントライト」は64色から選択可能となり、乗車時に乗員を向かい入れる演出も設定。

　メーターは12.3インチの液晶となり、ダッシュボード全体と縦型の11.9インチマルチメディアディスプレイはドライバー側に6度傾けることで、視認性を高めました。

　パワートレインは最大出力197馬力・最大トルク440Nmを発揮する2リッター直列4気筒ターボディーゼルエンジン＋マイルドハイブリッドに9速ATを組み合わせ、四輪駆動となっています。

　また、スイッチひとつでエンジンやトランスミッションの特性を切り替えられる「ダイナミック セレクト」にはオフロードモードを設定し、悪路での走破性能も高めたほか、オフロードに関連する運転機能を表示する「オフロードスクリーン」も装備しています。

　先進運転支援システムは、メルセデスのフラッグシップモデル「Sクラス」に搭載される「インテリジェントドライブ」に準じており、自転車・歩行者を検知する衝突被害軽減ブレーキや車線維持支援機能、緊急回避補助システムを採用しました。

　さらに、メルセデスのSUVでは初となる拡張現実ナビゲーションをオプション設定し、ナビゲーション画面と実際の景色を重ねることで直感的に進路を理解できるといいます。

　新型GLCは「GLC 220d 4MATIC」のモノグレードとなり、価格（消費税込）は820万円に設定され、右ハンドル車のみとなっています。