寒い冬に酷使したクルマは疲れぎみ… 春先にチェックしておきたい5つの点検項目とは
冬はクルマにとっては負担の大きい季節ですが、そんな冬も終わりに近づき、快適な春がもうすぐやってきます。春が訪れる前に、クルマのコンディションを良好に保つためにチェックしておきたいポイントを熟練整備士に聞いてみました。
寒さによってバッテリーやエンジンオイルの性能が低下!?
寒かった冬も終わりに近づき、快適な春がやってきます。
寒い冬は我々人間にとっても辛い季節ですが、クルマにとっても負担を強いられる時期。過酷なシーズンを乗り越えたクルマのコンディションを良好に保つため、春の到来前にやっておきたいメンテナンスにはどのようなことがあるのでしょうか。
まず、常に気をつけたいポイントは「バッテリー」です。
バッテリー関連のトラブルは、JAFの出動要請の理由でもっとも多いものなのですが、特に冬は気温が低いうえに日照時間も短いことから、エアコンやヘッドライトの使用頻度が高くなり、バッテリーを酷使する季節です。さらに気温の低下はバッテリー自体の性能を引き下げてしまう傾向があります。
バッテリーはどうチェックすべきなのでしょうか。神奈川県の整備工場に勤務するH整備士に聞いてみました。
「バッテリーは使用状況によって差はありますが、必ず寿命が来る消耗品です。ただし、まだ使えるバッテリーを交換するのはもったいないので、まずは専用のテスターなどを使って電圧をチェックしてみてください。
バッテリーの電圧をチェックするテスターは、カー用品店などで2000円以下で購入できます。
一般的な鉛バッテリーは約2.1Vの電圧を持つセルが6つあり、全部で12.6Vとなるように設計されていますので、エンジン停止時にテスターでチェックして12.5V以下なら弱くなっている証拠です。
エンジンをかけても改善しない(極端に数字が低い)のであれば、劣化しているということです」
一度弱くなってしまったバッテリーは、暖かい季節になったとしても性能が復活することはないそうです。その場合は新品に交換するタイミングだと思って交換したほうが良い、とH整備士はいいます。
もうひとつ、冬の気温の低下はオイル類にも影響を与えているそうです。
クルマのエンジンが「心臓」とするならば、オイルはいわば「血液」。寒ければ循環もうまくいかなくなり、エンジンオイルの重要な役割である「エンジン冷却」がうまく機能しなくなる危険性もあります。
「エンジンオイルは、外気温によって粘度が変化します。一般的な『10W-40』などのまま雪の多い地域などを走行していた場合は、負荷がかかって汚れている可能性もあります。
また、クルマにもよりますがエンジンオイルは徐々に減っていくこともあり、そうするとオイル残量が少なくなっている可能性もあります。
エンジンオイル切れはエンジンが高熱になり焼きつきなどトラブルの原因にもなりますので、冬の終わりだけでなく数か月に1回はレベルゲージで汚れ具合や残量をチェックすることをおすすめします」(H整備士)
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。