外国人による「死亡・重傷事故」が急増! 年間「587件」も発生! そのうち8割以上が“日本の運転免許”を保有 「外免切替」の影響も?
警察庁は2026年2月末、外国人運転者による死亡・重傷事故の件数について公表しました。外国人運転者による事故件数は近年増加傾向にあり、「外免切替」の影響を指摘する声も上がっています。
「外免切替」厳格化後も「依然として外国人に甘い」という指摘やまず
警察庁は2026年2月26日、2025年の年間(1月〜12月)における交通事故の発生状況について公表しました。
警察庁の統計によると、2025年中の交通事故死者数は2547人(前年比-116人)、重傷者数が2万7563人(前年比+278人)。死者数は減少しているものの、依然として多くの人が交通事故に遭っている状況がうかがえます。
警察庁は交通事故に関して、「歩行中の事故」や「高齢運転者による事故」、「飲酒運転」など複数の交通課題を挙げていますが、その一つとして注目されているのが「外国人運転者による事故」です。
外国人運転者による死亡・重傷事故件数は以下のように、近年増加傾向にあります。
・2022年 死亡事故34件、重傷事故364件(合計398件)
・2023年 死亡事故47件、重傷事故441件(合計488件)
・2024年 死亡事故54件、重傷事故486件(合計540件)
・2025年 死亡事故52件、重傷事故535件(合計587件)
なお2025年に発生した外国人運転者による死亡・重傷事故587件のうち、運転者が日本の運転免許証を持っていたのは488件(全体の83.1%)、国際運転免許証が41件(7%)、外国の運転免許証が11件(1.9%)などという結果であり、日本の運転免許を所持している外国人が圧倒的に多い状況でした。

日本の運転免許を保有しているにもかかわらず、外国人運転者による事故が増加している背景には、外国人が外国の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える「外免切替」という手続きの問題が指摘されています。
外免切替の手続きは基本的に書類審査、適性試験、知識確認、技能確認という流れで実施され、日本の交通ルールを問う知識確認と運転方法をチェックする技能確認の試験に合格すれば、日本の運転免許証が交付される仕組みです。
しかし外免切替の手続きが厳格化された2025年10月以前は、書類審査や知識確認などの手続き方法が非常に緩く、「外国人が簡単に日本の運転免許を取得できてしまう」と批判が相次いでいました。
たとえば書類審査に関して、以前は観光客のような短期滞在の外国人でも外免切替の手続きができる状況であり、滞在先のホテルを免許証の住所地として申請する外国人が後を絶ちませんでした。
さらに知識確認に関しては、問題がイラストかつ○×形式でわずか10問しか出題されないうえ、7問以上で合格という基準でした。
日本人が普通免許の学科試験を受ける際は問題数95問のうち正答率が90%以上で合格ということを踏まえると、いかに緩い基準であるかが分かります。
このように外国人が比較的簡単に日本の運転免許を取得できることが影響してか、2025年中は外免切替者による重大事故が相次ぎました。
2025年5月には埼玉県三郷市で中国籍の男が飲酒運転のうえ小学生4人をひき逃げする事件、ペルー国籍の男が三重県亀山市の新名神高速道路を逆走し対向車に衝突して逃走する事件などが発生しています。
現在は外免切替の手続きが厳格化され、書類審査では原則として「住民票の写し」を外国人に提出させることで、短期滞在の外国人が日本の運転免許証を取得できないように制度が変更されました。
加えて、知識確認は問題数を従来の5倍にあたる50問に増やし、正答率90%以上に引き上げたほか、技能確認に関しても横断歩道を通過する際の課題を追加したり、合図不履行や右左折方法違反などの採点を厳格化したりする措置をとっています。
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警察庁によると、外免切替手続きの厳格化以降、知識確認の合格率が92.5%から42.8%、技能確認が30.4%から13.1%と大幅に低下したことが明らかになっています。
とはいえ、知識確認の問題数は日本人の学科試験と比べて少なく、試験も日本語以外の20言語で受験できるなど、「依然として外国人に甘い」という指摘も寄せられています。
外免切替の厳格化によって外国人運転者による重大事故の増加に歯止めをかけられるのか、今後の状況を注視していく必要があるでしょう。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

















