車のライト消し忘れ! 何時間でエンジン始動できなくなる? ハイブリッド車も要注意な「バッテリー上がり」の対処法
バッテリーが上がったらどうすりゃいいの?
外出先でバッテリーが上がってしまったらどうすれば良いのでしょうか。
近年ではクルマに直接キーを挿したり、リモコンキーのボタンを押さなくても、キー自体を携帯していればドアハンドルを握ったりドアのボタンに触れるだけでドアを施錠・解錠できる「スマートキー」が多くの車種で採用されています。

スマートキーはキー本体と車両側で電波による施錠・解錠を行うため、補機用バッテリーが上がってしまうと、ドアロックを解除できない状態になってしまうのです。
こういった事態に対応すべく、スマートキーには「メカニカルキー」と呼ばれるアナログ式のキーが内蔵されています。そして運転席・助手席のドアにはキーシリンダーがあるので、ここにメカニカルキーを差し込んでドアを開けることができます。
そして、ボンネットを開け、外部から電力を供給するブースターケーブルなどを繋いでエンジンを始動させるのが通常の対応です。
救援車が近くにいればブースターケーブルをつないでジャンプスタートさせることができますが、救援車に頼ることなくエンジンを始動させられる「ジャンプブースター」などを常備しておくといざというときに慌てずに済みそうです。
また、なかには補機用バッテリーがボンネット内にない車種もあり、たとえばトヨタ「プリウス」の場合はトランクの右側にあったりします。また、車種によっては補機用バッテリーがリアシートを外さないとアクセスできないものも存在します。
ガソリンエンジン車でもバッテリーの搭載位置は車種によって違うため、万が一に備えてどこにバッテリーがあるのか把握しておきたいところです。
では、うっかりミスによるバッテリー上がりを防ぐには、どうするべきなのでしょうか。
「やはり、スモールランプを含めたランプ類の消し忘れをしないように心がる、これに尽きます。
個人的にはオーディオやエアコン、ランプ類などの電装系をすべてオフにしてからエンジンを切るようにしていて、これはもっとも電力を必要とする始動時にセルモーターだけに電力が集中できるメリットもあります」(H整備士)
電装系を全部オフにするは、ひと昔前のイタリア車やフランス車などに乗っている人の間では有名な作法。国産車でやっている人は少ないかもしれませんが、バッテリー上がりを防ぐために実践してみるのも良いかもしれません。
「バッテリー上がりと混同しがちなのが、スマートキーの電池切れです。忘れた頃に電池が切れ、大きな故障と勘違いする人も多いのです。
スマートキーが効かないときは、まず電池を交換することからトラブルシューティングしてみてください」(H整備士)
※ ※ ※
クルマのバッテリーの蓄電量はそれほど多くないため、走行して蓄電と放電を繰り返しています。
スモールランプやルームランプの消し忘れという軽度なうっかりミスでもバッテリーが放電し切ってしまうこともあるので、クルマから離れるときは電装系のオン/オフは忘れずにおこないましょう。
また、スマートキーを採用しているクルマでドアが開かないといった場合にもっとも多い原因がスマートキー本体の電池切れ。こうなると、バッテリーが上がったときと同じく、ドアロックすら解錠できなくなってしまいます。
バッテリー上がりを疑う前に、スマートキー本体が電池切れしていないかもチェックするようにしましょう。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。














