歩道が大雪で歩けない! こんな時「車道」歩いても問題ない? 注意すべきことは

強い冬型の気圧配置の影響で、各地で大雪となっています。道路が雪で埋もれてしまうことがありますが、では歩道に雪がたくさん積もった場合、車道を歩くのは問題ないのでしょうか。

歩道が雪で埋まっていたら車道を歩いても良い?

 2023年に入り最強寒波が流れ込んだ影響で、東北や北陸地方をはじめとする各地で大雪となりました。

 SNSでは、積雪の多い地域に住む人たちから「歩道に雪が腰の高さくらいまで積もっている」「歩道が除雪されていないので車道を歩くしかない」といった声があがっています。

 では、このように歩道が雪で埋まって歩けない場合、歩行者は車道を歩いても良いのでしょうか。

雪で歩道歩けない… 「車道」歩いても問題ない?
雪で歩道歩けない… 「車道」歩いても問題ない?

 道路交通法第10条第2項では、歩行者は歩道や十分な幅員のある路側帯(以下、歩道等)と車道の区別のある道路においては原則として歩道等を通行しなければいけないと決められています。

 しかし、「車道を横断するとき」や「道路工事等のため歩道等を通行することができないとき」、「その他やむを得ないとき」については歩道通行の例外とされています。

 この場合の「その他やむを得ないとき」に関しては具体的な例が示されていませんが、歩道が雪に埋まって物理的に歩けない状況は「やむを得ないとき」に該当し、車道を歩くのも許容されると考えられます。

 札幌市のホームページでは、歩道の除雪に関して「一部、幅員が狭く歩道除雪が入れない道路では、歩行者が多い場合、車道側を通常より広く除雪することで、歩行者が通行しやすくなるよう対応する場合もあります」と掲載されており、車道に歩行者が通行できるスペースを作るケースもあるようです。

 ひとつ注意しておきたいのは、歩道にそれほど雪が積もっていないのに車道の方が除雪されていて歩きやすいという理由から車道を歩くのは「やむを得ないとき」には該当しないということです。真に必要な状況のときのみ車道を歩くようにした方が良いでしょう。

 このように、大雪で歩道が通行できない場合にはやむを得ず車道を歩く状況も発生すると考えられます。

 一方で、車道を歩く際にはクルマとの交通事故に気をつけなければいけません。

 2023年1月末には、福井県越前市において歩道や路側帯が雪に埋まっていたため車道を歩いていた男性が乗用車にはねられ死亡する事故が発生しています。

 また過去にも鳥取県や青森県などで同様の事故が発生しており、いずれも夕方から夜間の時間帯だったほか、除雪で生じた雪によって歩道が埋め尽くされている状況があったと報じられました。

 歩行者が車道を歩いていたことや暗い時間帯だったことが事故の発生につながったと考えられるでしょう。

 もし歩道の除雪が間に合わず、暗い時間帯に車道を歩かなければいけないという場合にはライトを持って歩いたり、夜光反射材を着用するなどしてクルマに自分の存在をアピールすることが大切です。

 一方、クルマのドライバーについても夜間・朝方など暗い時間帯に運転する際は、「車道に人が歩いているかもしれない」という認識を持ち、スピードを落として運転するほか、対向車がいないときにはライトをハイビームにして遠方を確認するなど安全運転を心がけることが歩行者への思いやりにつながるといえます。

※ ※ ※

 歩行者は原則歩道を通行しなければいけませんが、道路工事で通行できない場合や雪で歩道が埋まってしまい明らかに歩けないといったやむを得ない事情があれば車道を通行できると考えられます。

 ただし車道を歩く際にはクルマに十分注意するほか、夜光反射材などを着用して交通事故防止につとめることが重要です。

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1件のコメント

  1. 実際に地元民でも単に歩き難いからという理由で狭くなった車道を歩いている人も居ますね。特にジジババや歩きスマホの人。歩道だと高低差があるので、すり足でようやく歩いているようなご老人やスマホを弄ってないと死んでしまう人種とか。
    圧雪の場合、すり鉢状になってて、道路の端っこは傾斜してます。そこを車が通るので横滑りもするし、常に圧雪はタイヤとの摩擦で磨かれています。歩行者が真横に滑って転んで路上で轢かれてもしょうがない。車を乗ってる方は防衛運転が欠かせませんし、本当に危ない時はクラクション鳴らすなり、窓を開けて歩道を歩けと言いますね。歩道に1~2mくらい雪が積もってればそりゃしょうがないですけど。
    中には中央分離帯のある片側2~3車線の中央分離帯に沿って歩く人も居て危ないですよ。雪が高すぎて自分が道路のど真ん中を歩いているって認知できていないのか、それともわざとなのか。

    あと、雪の少ない地方からの出張者でしょうかね。豪雪地帯に普通の革靴で来るとか本当にありえない。スキー場にサンダルで来るようなものですよ。1時間に5~10cmとか積もる地域でくるぶしより浅い靴とかで来られてもね。せいぜい高さ10~15cmくらいのブーツですよ。こっちじゃスーツ分厚いジャンパー。足には断熱材がたっぷり使われた30~40cmの太い長靴というスタイルは恥ずかしくもなんともないですから。なにせ、朝、玄関開けたら積雪30cmとか珍しくも無いので。

    それこそ、車の夏タイヤ走行禁止と一緒で、歩行者にも要長靴という通行制限を掛けて欲しいくらい。駅や空港で長靴の販売やレンタルしたら良いんじゃないですかね。

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