ホンダ車の名前に秘密アリ? 「エ」から始まる車名は“要注意”!? 謎の「ジンクス」を検証する
アルファードに挑戦したホンダの最上級ミニバン「エリシオン」
「エリシオン」は2004年に販売された大型ミニバンで、これまでホンダが販売した日本専用設計のミニバンでは最大級のサイズを誇るモデルでした。
ボディサイズは全長4845mm×全幅1830mm×全高1790mm。長い全長と全幅から生み出される広大で快適な室内空間を特徴とし、さらに乗り心地の良さについても高い評価を獲得していました。
ライバル車として想定されたトヨタ「アルファード」や日産「エルグランド」と比較すると、フロントフェイスやスタイリングはプレーンな造形となっているのが特徴です。
デザインテーマは「海を駆ける高級クルーザー」をモチーフとし「洗練された優雅さ」を重視してデザインしたとホンダは説明します。
しかし、押し出しの強さを求める高級ミニバンユーザーのニーズとマッチしていたのかについては疑問が残ります。
エリシオンの全高1790mmはライバル2車よりも100mmほど低く、走行安定性の高さや乗り心地の良さには繋がっていたものの、ライバルと並べた時の「迫力」という面では不利に働いてしまいました。
モデル中期で、押し出し感の強いフロントフェイスに改めた派生車種「エリシオン プレステージ」を追加しましたが、すでに定着したイメージを覆すにはいたらず、販売台数が盛り上がることのないままエリシオンは2013年に一代限りで販売を終了しました。
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実際にエから名前の始まるホンダ車は、そのすべてが一代のみで販売が終了していましたが、ジンクスが完全に正しいとは言い切れない面もあります。
例えば、エアウェイブは2012年に後継モデルとなる「フィットシャトル」が誕生。さらに2015年にはフルモデルチェンジでクラスアップを図った「シャトル」も誕生しています。つまりエアウェイブという名前は無くなったものの、実質的には3代に渡るロングセラーモデルといっても過言ではありません。
また、エリシオンは国内での販売は終了しているものの、海外向けでは2016年から同名の大型ミニバンが新開発され、広い視野で見ればエリシオンは現在も生き残っています。
こうして振り返ると、むしろホンダは意欲的に新しい提案を繰り返しているように思えます。斬新で挑戦的なモデルが多いために、廃止になった車名も少なくなく、それがたまたま目立ってしまったのでは無いでしょうか。
ジンクスを堂々と打ち破るべく、次にホンダが出す“エ”から始まる名前の車種に注目していきましょう。
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