高級「レクサスタクシー」なぜ導入? 「乗り心地良い」けど「維持費高すぎ?」 法人で初採用した事業者の声は
2017年に法人タクシーでは初となる「レクサス」をタクシー車両に導入した事業者があります。導入の経緯やお客さまからの反応はどうなのでしょうか。
法人タクシー初導入! 高級「レクサスタクシー」なぜ運行?
タクシーは急いでいるときや、目的地の目の前まで行きたい場合などに便利で、利用したことがある人も多いかもしれません。
そんなタクシーで使われるクルマには、タクシー専用設計の車種が採用されるケースがよくありますが、2017年に法人タクシーとして初めて「レクサス」を導入した事業者があります。どのような目的で導入したのでしょうか。
タクシーといえば、トヨタ「クラウンコンフォート」や「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」など、ほぼ毎日利用客を乗せて運行することを想定し、耐久性や経済性、利便性などを重視した専用車種が設けられていることが一般的です。
一部の個人タクシーを除いて数十台以上のタクシーを運行する規模の大きい事業者では、効率や費用、車両管理などの側面から高級車を採用せず、タクシー専用車を進んで導入する傾向にあります。
そんななか、2017年に法人タクシーとして、東京都練馬区の国産自動車交通では初めて高級車「レクサス」をタクシー車両に導入しています。
現在ではレクサスの中型セダン「GS」と「ES」をタクシーとして運用しているようで、導入のきっかけについて国産自動車交通の代表を務める荻野嘉彦氏は、以下のように話します。
「先代の社長の『サービスの質改善と労働環境の向上を目指す』というひとことがきっかけで導入を決めました。
実際にお客さまからの評価はよく、喜んでいただくことが多いです。
いつもは短い距離しか乗らないお客さまも、『せっかくなら駅じゃなくて家まで行こうかな』というように、レクサスタクシーを気に入ってくださる方もいます」
国産自動車交通では、タクシー車種として一般的な「コンフォート」やジャパンタクシーも導入していますが、これらの車種はほかの事業者も導入していることから、車種によるサービス内容の差別化を図ることは難しいと考えられます。
そのなかでレクサスを導入することで普段短距離しか乗らない利用客も「少し長く乗ってみよう」「またこの会社でタクシーを予約しよう」など、リピーターの確保にもつながり、結果として売り上げの向上にもつながっているようです。
また荻野氏はドライバーからの評判もよいと話します。
「一日の業務を共にする商売道具として、現場の声はとても大事ですが、担当乗務員からの声としては、『疲れにくい』や『運転しやすい』といった意見があがっています。
また、GSとESを乗り比べたり、クルマの感想を乗務員同士で話し合う様子もあり、仕事を楽しめているのではないでしょうか。
レクサスを語れるタクシードライバーは少ないですからモチベーションの向上にも役立っていると思います」
高級モデルらしく、快適性や機能性の高いレクサスで業務をおこなうことにより、先代の社長が目指していた労働環境の向上にもひと役買っているうえ、仕事への意気込みも向上しているようです。
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