新車1か月の「オイル交換」なぜ不要?「メンテナンスパック」では交換するのに… ホントにしなくて大丈夫?
メンテナンスパックは加入したほうが良いの?
では、ディーラーなどのメンテナンスパックは加入したほうが良いのでしょうか。また、どのようなメリットがあるのでしょうか。
「メンテナンスパックにはメリットは多いと思います。一番のメリットは、個別にオイル交換やフィルター交換をするよりトータルで割安になることです。
メーカーによっては、オプションでエンジンオイルのグレードアップもできるみたいですし、何より半年ごとにクルマの健康診断が受けられるのは大きいです」(G整備士)

「一方でディーラー側にもメリットがあります。買い替え時などではそのクルマを下取りすることになるので、車両の状態を事前に把握できるというのは大きいでしょう。
またオーナーと定期的に繋がることで、買い替え時には自社メーカーのほかの車種を提案しやすい、いわゆるユーザーの囲い込みができるのが一番のメリットでしょう。どこのディーラーでもリピーターこそうれしいお客さまですから」(G整備士)
それでもメンテナンスパックに加入しなかったからといって、ディーラーの対応が変わったりするわけではありませんのでご安心を。
ただし、オイル交換はオーナー自身の判断に任されるため、定期的な点検やオイル交換がサボりがちになるのは気をつけたいところです。
また初心者やあまりクルマに詳しくない人にとって判断が難しいのが、エンジンオイルの交換タイミング。どれくらいの距離や間隔でオイル交換すればいいのでしょうか。
「通常の走行パターンで自然吸気エンジンの場合、5000km程度か半年に1回の交換。ミッションオイルは(1か月点検などで交換されていれば)4万kmごとの交換で大丈夫だと思います。
これはあくまで目安ですので、走行状況の違いによっては、もっと早いタイミングで交換したほうが良いと思います。
たいていのお客さまは車検時にミッションオイルも交換されることが多いです」(G整備士)
ちなみにハイブリッド車も、走行距離に関係なく半年に1回はエンジンオイルを交換したほうが良いそうです。
なお、ターボ車の場合は5000kmより早めの交換が必要。これはハイパワーなターボだけでなく、最近増えている軽自動車のターボも同様です。
「軽のターボエンジンは、普通車よりも排気量が小さいぶんエンジンにかかる負荷は大きいんです。
ターボ車はできれば3000kmから4000kmを目安に交換すると、エンジンのコンディションを保って故障のリスクを軽減できると思います」(G整備士)
※ ※ ※
新車1か月点検でのオイル交換は必ずおこなわなくてはならないものではなく、交換しないことも増えていますが、可能であれば交換しておいたほうが良さそうです。
もし新車1か月でオイル交換しなかったとしても、その後の交換は必要です。
メンテナンスパックに加入していれば、整備内容に含まれているので、ユーザーが申し付けなくても交換してもらえますが、加入していない場合も定期的にオイル交換しておくことをお勧めします。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。














