「軽じゃない」スズキ新型「ワゴンR “FFP”」発表!? 独自デザインの大柄ボディに“新燃料”エンジン採用! インド市場に2025年登場か
スズキのインド法人である「マルチ・スズキ」は2022年12月12日、新型「ワゴンR フレックスフューエルプロトタイプ」を発表しました。どのようなクルマなのでしょうか。
軽じゃない「ワゴンR」に新燃料仕様車両が登場
2022年12月12日。スズキのインド法人である「マルチ・スズキ」は、新型「ワゴンR フレックスフューエルプロトタイプ(以下新型ワゴンR FFP)」を発表しました。
新種のガソリンが使用可能なクルマだといいます。
新型ワゴンR FFPのベースとなったワゴンRは、日本の軽自動車の「ワゴンR」とは異なる規格のクルマで、ボディサイズは全長3655mm×全幅1620mm×全高1675mmと国内で販売されているモデルでいうとソリオに近しい普通乗用車サイズです。
インドの現行型ワゴンRは、2019年1月にフルモデルチェンジした3代目モデルで、2022年2月25日には一部改良を受けています。
エクステリアは、全体的に丸みがあるものの力強く安定感のあるデザイン。インテリアはシンプルながら上品なデザインに仕上がっています。
パワートレインには1.0リッター(ガソリンもしくはCNG)エンジンと1.2リッター(ガソリンのみ)エンジンから選択が可能、これに組み合わせるトランスミッションとしてMTまたはAGS(オートギアシフト)が選べます。
今回、この日本の規格とは違う“軽じゃない”ワゴンRをベースに、20%(E20)から85%(E85)の高濃度エタノール混合ガソリンで走行するように設計されたモデルが、新型ワゴンR FFPです。
このクルマは、インド初のマスセグメント向けフレックス燃料車だといいます。
エンジンに高濃度エタノール混合ガソリンとの互換性を持たせるために、コールドスタートアシスト用の加熱燃料レールやエタノール濃度検出用のエタノールセンサーなどが採用され、新しい燃料システムが構築されています。
さらに、エンジン管理システム、アップグレードされた燃料ポンプ、燃料インジェクターなどのコンポーネントが開発され、エンジンと車両の耐久性を確保しています。
このエンジンは、最新の規制であるBS6フェーズII排出基準に準拠しているものだといいます。
マルチ・スズキの竹内寿志CEOは、このクルマについて次のように述べています。
「日本のスズキの支援を受けて、インドで設計および開発された新型ワゴンR FFPは、インド政府の『Make in India』の取り組みを前進させるものです。
特に私たちの研究では、高濃度エタノール混合ガソリンを使用することで、従来のガソリンモデルのワゴンRと比較して、同じ動力性能を確保しながら、GHG(Greenhouse Gas:温室効果ガス)排出量を79%削減できます。
この利点は、『インドにおけるエタノール混合ガソリンのロードマップ2020-25』でも概説されており、自動車用途向けのエタノール混合ガソリンの生産と利用の計画について詳しく説明されています。
さらに、インドは砂糖最大の生産国および消費国であり、世界で2番目に大きい輸出国です。
作物廃棄物を処理して作られたエタノールは、農業経済にとっても理想的です。
新しいテクノロジーを民主化し、大衆が利用できるようにすることは、私たちの継続的な努力目標です。この新型ワゴンR FFPを展示することは、この方向への一歩です」
マルチ・スズキは、今後インド市場で、この高濃度エタノール混合ガソリンを使用可能にする技術を広範で検証し、2025年までに、最初のフレックスフューエル車両を導入する予定とのことです。
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