「ハリアー」が納車2年待ち!? 2022年は「新車が来ない年」で終わる? 国内9メーカーの販売現場の声とは
世界的な半導体不足による部品不足などから、新車の納期が遅延したり、未定になっているケースが続いています。2022年も残りわずかですが、長納期化問題に変化はあるのでしょうか。
近年の「新車全然来ない問題」に変化は?
近年、国内の新車市場では長納期化が問題となっています。その理由として、世界的な半導体不足による部品供給に目処がたたないといったものが挙げられます。
ほとんどのクルマで納車までにはかなりの時間を要すようですが、2022年12月現在、状況はどのようになっているのでしょうか。各販売店スタッフに、今年デビューしたニューモデルを中心に最新の納期情報をたずねてみました。
今回は2022年12月2日に、トヨタ、レクサス、日産、マツダ、ホンダ、スバル、スズキ、ダイハツ、三菱の国産9ブランドを販売する首都圏の各店舗に問い合わせし、各ブランドで販売しているクルマ、特に2022年デビューのニューモデルを中心とした納期について聞いてみました。
トヨタの販売店スタッフは、新車の長納期化問題についてこのように述べています。
「今までのように新車を注文して1~2か月で納車されることはありません。他メーカーさんも同様なのではないでしょうか」
とくに納期の長い車種はどういったものがあるのでしょうか。
前出のスタッフは「SUVの『ハリアー』は長いケースだと2024年の納車を予定しています」と回答。2022年10月4日に一部改良を実施したばかりの人気SUVハリアーは、2年後の2024年の納車を予定しているユーザーもいるようです。
一方で、新型モデルでも比較的納期が短い場合もあるようです。
「『シエンタ』は、グレードや仕様によっては現在2か月ほどと比較的早い納期になっています」。
コンパクトミニバンの「シエンタ」は8月23日のフルモデルチェンジ発表からまだ日は経っていませんが、案外早めの納車となりそうです。
ただし「ガソリン車とハイブリッド車、あるいはグレードの違いによっても納期がだいぶ変わります」とも話していたことから、場合によってはこちらも長い納期がかかる可能性もあるとのことでした。
レクサスの販売店スタッフは、以下のように話します。
「現在、レクサスでは全国で全車種受注を停止しています。これは注文書を交わすことができないという意味で、新車を買うこと自体ができません」
レクサスの公式サイト上では、工場出荷目処がすべての車種で「詳しくは販売店にお問い合わせください」と明記されている状況。納期の問題以前に注文もできず、深刻な状況であると考えられます。
日産はどういった状況なのでしょうか。
日産の販売店スタッフは「電気自動車の『アリア』、新型SUVの『エクストレイル』は1年以上かかりますが注文自体は可能です」と話します。
新型エクストレイルは2022年7月25日に登場し、発売から2週間でさっそく1.2万台受注するなど勢いがありますが、実際にユーザーの手元へ来るのは来年となるようです。
ホンダの販売店スタッフは以下のように説明します。
「シビックタイプRは完全に未定です。軽やコンパクトなどの一部車種では新車の即納車が可能ですが、色やオプションが合致した場合に限ります」
ホンダのいう「即納車」とはつまり、新車の「在庫車」のことで、ある程度の台数は用意されているものの、珍しいカラーやレアなオプションなどを選択すると数か月待ちはやむを得ないようです。
このようにレクサスは受注自体を停止、トヨタや日産では納期が分かっているものが1年や2年待ちもあり、ホンダの一部車種は完全に未定ということでした。2022年も終わろうとするなかで、現状に変化はあまりないようです。
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