車中泊NGな場所なのに…「マナー守らず車中泊」見つけたらどう対応すべき? 絶えない「車中泊トラブル」
昨今ではクルマで寝泊まり可能な「車中泊」が人気ですが、一方で一部では車中泊マナーを守らずトラブルも発生しているようです。
車中泊NGな場所なのに…
最近はコロナ禍の影響やキャンプブームの高まりもあり、クルマの中で寝泊まりできる車中泊がブームとなっています。
一方で、一部ユーザーが車中泊のマナーを守っておらずトラブルに発展するケースもしばしばあるようです。
ユーザーの間で人気の車中泊は、宿泊代を節約できたり、自分の好きなようにカスタマイズしたクルマを使って自由に移動できるのも車中泊の魅力といえるでしょう。
車中泊ブームにともない、「RVパーク」と呼ばれる車中泊可能な駐車施設の整備も全国で進んでいます。
その一方で、ごく一部ではあるものの車中泊禁止の場所にクルマを駐車する人など、管理者などとのトラブルに発展するケースもあります。
たとえばコンビニやスーパー、大型商業施設などの駐車場はもちろんのこと、公園や役所の駐車場など、公共の場所であっても車中泊が禁止されている場所は多いです。
しかしこうした車中泊が禁止されている場所で、車中泊をおこなうユーザーが存在するのです。
過去に筆者(元警察官はる)が警察官として勤務していた時は、実際に施設の管理者から「許可していないのに車中泊をおこなっている」という通報が寄せられたことがありました。
また、その場所の管理者でなくても、近隣の人が見慣れないクルマを不審に思って警察に通報するケースや、エンジンをかけっぱなしで車中泊をしているクルマに関して「夜中なのにエンジン音がうるさい」という苦情が寄せられるケースもあります。
では、もし自分が管理している敷地や近所の公園など許可されていない場所で車中泊をおこなっているクルマを見つけた場合、どのような対応をとるべきなのでしょうか。
自分の管理している敷地で車中泊がおこなわれている場合、もちろん管理者自身がドライバーに注意しても良いですが、不安な場合には警察に通報することを検討するのが望ましいといえます。
また、近所の公園など自分の管理する敷地ではなくても、駐車されているクルマに不審な様子があれば警察に通報して構いません。
たとえば山梨県警察のホームページでは、「見慣れないクルマが長時間駐車している」「車内に男が一人で時間待ちしている」など、不審な点がある車両を目撃した場合には警察に通報するよう呼びかけています。
警察に通報すると実際に警察官が現場に来て、ドライバーに職務質問をしますが、このときに通報者の情報がドライバーに伝わることはありません。
車中泊をおこなっているドライバーに対しては警察から許可されていない場所で車中泊をしないよう指導警告するほか、通報者には希望すればどのような結果となったのか教えてもらえることがあります。
その時々の状況によっても異なりますが、車中泊をおこなっていた場所が一定の囲いの敷地内や建造物内だった場合には、車中泊をしていた人が刑法第130条の住居侵入罪や建造物侵入罪に問われる可能性もあります。
また、車中泊による駐車ではないものの、過去にはコンビニの駐車場に悪質な無断駐車を繰り返した人に対して、コンビニのオーナーから周辺の相場程度の駐車料金や慰謝料が請求され、裁判で認められた事例があります。
実際に駐車料金を請求するかどうかはともかく、無断駐車をした人への対応策のひとつとして知っておいても損はないでしょう。
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自分の管理する敷地や、車中泊が禁止されている近隣の公園などで車中泊をしている人を見かけた場合には、不審点などを考慮しつつ、不安であれば警察に通報することを検討しましょう。
車中泊をする側も、楽しい時間を過ごせるよう最低限のマナーを守ることが大切です。
自動車の保管場所の確保等に関する法律
(保管場所としての道路の使用の禁止等)
第十一条 何人も、道路上の場所を自動車の保管場所として使用してはならない。
2 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
一 自動車が道路上の同一の場所に引き続き十二時間以上駐車することとなるような行為
二 自動車が夜間(日没時から日出時までの時間をいう。)に道路上の同一の場所に引き続き八時間以上駐車することとなるような行為
駐車違反にならない場所なら、夜であれば8時間以内なら車中泊しても違法ではないです。警察官は法律違反でなければ行政指導しかできませんが、行政指導は断ることができますし、行政手続法で行政指導を断ったことに対して不利益を与えることは禁止されているので、警察官が指導を繰り返したら今度は警察官が法律違反に問われます。
法治国家は、法令に違反しなければ行動は原則自由です。8時間以内を守れば問題ないと考えるべきで、それが問題と思うなら法律改正をするべきで、勝手な意見で合法を取り締まりたがる考えは、法治国家を否定する間違った考えでしょう。