国内シェア2位から5位転落 それでも「日産」に復活の兆し!? 成長のカギは「新型セレナ」と「EV」にアリ
「そのタマ数で戦っているのはすごい」とトヨタの営業マンからも同情の声
国内5位に転落した日産の現状について都内近郊の販売店に尋ねると、営業スタッフは以下のように話します。
「以前は本当に売るクルマがない状態でした。
トヨタの販売店で働く友人から『あの品ぞろえで頑張っているのは立派。今の日産の販売力は、マジでトヨタ以上かも知れない』といわれたほどです。
ただし(高級ミニバン)『エルグランド』は設計が古くなり(現行型の発売は2010年)、前期型のお客さまに後期型に乗っていただきましたが、さすがに同じクルマを3台買ってくださいとはいえません。
また(高級セダン)『シーマ』や『フーガ』も古くなって生産を終えました。(2020年春に販売を終えたコンパクトハイトワゴン)『キューブ』は安定して堅調に売られていたので、後継車種がないのはつらいです」
――では新型車の投入が続く最近の状況はどうでしょうか。
「新型のノートと上級仕様『ノートオーラ』が登場して、状況が変わりました。
全体的な車種数は減りましたが、ノートとノートオーラはバリエーションも多彩で好調です。
軽自動車も(売れ筋のスーパーハイトワゴン)『ルークス』と(ハイトワゴン)『デイズ』、そこに電気自動車の『サクラ』も加わって人気を高めました。
そして小型/普通車では、(SUV)『エクストレイル』に続いて、(ミニバン)『セレナ』もまもなくフルモデルチェンジを受けます」。
――まもなく登場が予定されている新型セレナの動向はどうでしょう。
「新型セレナの先行予約受注は、11月に入ると開始されました。
大量の受注に備えているので今のところ納期は短く、11月中旬に契約されたお客様の場合で、納車は早くて12月下旬から2023年1月頃の模様です。
ただし正式に発表されると受注も急速に増えるため、納期が半年以上に延びることも考えられます。新型セレナを買うなら、早めに商談を開始すると良いでしょう」
――そうなると今の日産に不満はないのでしょうか。
「セレナとノートの人気は長く続くでしょう。ノートとノートオーラの納期も約3か月で、比較的購入しやすい車種です。
課題は、日産が得意とするEV(電気自動車)です。
好評なサクラが受注を停止しました。2023年に入ると生産再開の日程が分かると思います。また(クロスオーバーSUV)『アリア』も納車が滞り、お客様に迷惑をお掛けしています」
今まで国内市場を軽視してきた分、これから頑張らないとな