「センターメーター」なぜ廃れた? 初代「プリウス」から普及するも“運転席前”への変更が続出する訳
センターメーターは要らない!? オーナーの意見を聞いた
センターメーターを採用しているクルマに乗る人はどう感じているのでしょうか。BMW「ミニ クラブマン」を所有するSさん(50代・男性)にセンターメーターの使い勝手や印象などを聞いてみました。
「現在ではすべてのミニがセンターメーターを採用しているわけではではないようですが、自分が乗ってみた感想は可もなく不可もなくといったところです。
というのもクラブマンには運転席前にタコメーターとデジタル式のスピード表示があるので、正直アナログ式のセンターメーターをほとんど見なくなってしまいました。最初は新鮮だったんですけどね」
パッと速度が視認できるデジタルメーターがあれば、いくら大型でもセンターメーターは見なくなるのも仕方がないことでしょう。
現に新型ミニ クラブマンでは、センターメーターがあった場所にはナビ用ディスプレーが配置され、面影すらなくなっています。
「今はスマホのナビアプリを活用しているので、スマホホルダーを中央に設置していて、余計にセンターメーターが見にくくなってしまっています。
それでも不便さをあまり感じないので、クラシックミニなどに思い入れのある人以外はあまりセンターメーターにこだわっていない気がします」(ミニ クラブマンを所有するSさん)
逆に軽自動車ではセンターメーターの良さを感じることもある人もいます。Wさん(40代・女性)は中古で購入したスズキ「ワゴンR」を所有しており、センターメーターは見やすいと感じているそうです。
「私の背が低いので、いつもハンドルにメーターの一部が隠れてしまうことが多くて、その点センターメーターはまだ見やすいですね。その前に配置してあるナビ画面が一部被っていますけど」
このあたりになると個人的な好みにも大きく影響される部分もありそうですが、車内空間が限られた軽自動車に関しては、メーター類や操作系などがセンターコンソールに集中することで左右がすっきりと広く感じられるといいます。
「個人的には最初はとまどう場面もありましたが、今ではすっかり慣れました。ただセンターメーターでなくても視認性さえ良ければメーターはどこに配置されていても良いと思います」(ワゴンRを所有するWさん)
国産の現行モデルでセンターメーターを採用しているクルマを調べてみたところ、軽自動車は前出のワゴンRがセンターメーター採用ですが、スライドドアを装備する「ワゴンRスマイル」では運転席前にメーターが配置。
ダイハツは軽スーパーハイトワゴンの「タント」がセンターメーター採用ですが、同じくスライドドア搭載車でも「ムーヴキャンバス」は、初代はセンターメーターだった一方、2022年にフルモデルチェンジした2代目モデルは通常のメーター位置に変更されました。登録車はトヨタ「プリウス」(4代目)とスズキ「ソリオ」(4代目)程度です。
プリウスは1997年のデビューからセンターメーターを採用し、認知・普及させた立役者でもあります。センターメーターはプリウスのアイデンティティのひとつにもなっているようで、現行となる4代目もセンターメーターを踏襲していますが、近いうちに登場が噂される5代目プリウスもセンターメーターを踏襲しているかは不明。ぜひともめげずに採用して欲しいものです。
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良くも悪くもセンターメーターの役割はそろそろ終焉を迎えてきているようです。
使い勝手に難があるわけでもなく、視認性も悪くはないけれど、一般的なメーター配置より優っている部分が少ないのであれば、部品の共有化が進んだ現在の状況では消えゆく運命なのかもしれません。
プリウスに11年乗りましたが、最後までセンターメーターには慣れなかったですね。
視線を斜めに移動するので位置を探すのに時間がかかり、前方から視線を外す時間が長くなります。
また最近の車はAピラーが太かったり、サイドミラーがデカすぎて斜め前方の死角が大きく、また後部窓が小さくて後方確認に危険を感じる車が増えてます。
機能的に意味のないデザインとかも多く、メーカーはもう少しドライバーの立場で設計してほしいと思うことが多いですね。
画像のミニのセンターメーターはマジで見づらかったな
真正面を向いているから
以前プリウスタクシー乗ったら後部座席からメーターが見えるので
急いでる感じは出るもののもっと急げと言われそうでもあり諸刃の剣