路線バスは「シートベルト着用ナシ」で良いのはなぜ? 安全性は大丈夫? 乗用車は「全席義務」だが進まぬ「後席着用」の実態とは

同じバスでも…高速バスや貸切バスはシートベルト着用必須?

 路線バスでは、シートベルトがなくても安全性が保証されていることや、シートベルトを装着することによって利便性を損なってしまうため、設置や装着義務はありません。

 しかし、気を付けたいのが高速バスや貸切バスの乗車についてです。高速道路を利用することも多い高速バスや貸切バスではシートベルトが必ず設置されており、着用が促されています。

 過去に起きた貸切バスの事故の状況を考慮した結果、安全な運行をするためにはシートベルトが必要と考えられたのです。

 高速バスや貸切バスに乗車したときは、シートベルトの着用を促す車内アナウンスが流れます。

 2016年には道路運送車両の保安基準等の改正が発表され、これまでシートベルトの設置義務から除外されていた補助席にもシートベルトの設置が義務化されました。

路線バスには特有の事情はあるが…乗用車では必ず全席でシートベルトを着用しなければならない
路線バスには特有の事情はあるが…乗用車では必ず全席でシートベルトを着用しなければならない

 シートベルトは思わぬ交通事故にあったとき、自分の身体を守ってくれる命綱です。

 大きなけがをするリスクを最小限にしてくれるため、路線バス以外のクルマに乗るときは必ず着用が必要です。

 違反した場合、運転者やバス運営会社などが責任をとる必要がありますが、シートベルトを着用しないで交通事故にあって、被害が大きくなった場合は被害者の過失になります。

 シートベルトを着用していなかったことを後悔することのないよう、たとえ後部座席であっても短時間のドライブであっても、シートベルトはきちんと着用しましょう。

※ ※ ※

 ちなみに、警察庁が公表している「後部座席シートベルト着用・非着用別致死率」によると、後部座席シートベルト非着用の致死率は、高速道路で着用時の約19.4倍、一般道路で約3.5倍と、高くなっています。

 このことからも、いかにシートベルトが事故における命綱の役割を果たしているかがわかります。

 どんな状況であっても、どこに着席していたとしても、自分や大切なひとの安全を守るためにも、シートベルトは必ず着用しましょう。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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