トヨタ新型「クラウン ターボ」が凄い! 大変革「クロスオーバー」の大本命! 走り特化「2.4Lターボ」を最速試乗!

2022年7月15日に世界初公開されたトヨタ新型「クラウン」。同年9月1日には2.5リッター仕様の一部グレードが発売されましたが、今回大本命ともいえる2.4リッター仕様を試乗。どのような特徴があるのでしょうか。

まさに新型「クラウンターボ」だよ!これは!

 16代目で大きな変革をおこなったトヨタ新型「クラウン」。
 
 今回、注目となる2.4リッターターボと組み合わせた新ハイブリッド「デュアルブーストハイブリッド」はどのような特徴を持っているのでしょうか。

トヨタ新型「クラウン」の2.4リッターデュアルブーストハイブリッドはまさに「クラウン ターボ」といえる存在! その魅力はいかに?
トヨタ新型「クラウン」の2.4リッターデュアルブーストハイブリッドはまさに「クラウン ターボ」といえる存在! その魅力はいかに?

 このシステムはトヨタのハイブリッドの新たな選択肢として投入されたシステムになります。

 実は5年前の「電動車普及に向けたチャレンジ」の発表の際に、寺師茂樹副社長(当時)がこのようなことを語っていました。

「今後もハイブリッド技術は磨き上げていく必要があります。

 現在のTHSIIだけにこだわらず、トーイング性能が求められるCV用、アフォーダブルな価格が求められる新興国向け。

 さらにはスポーツモデル用など、用途に合わせたシステムも開発していきます」

 筆者はスポーツモデル用のひとつの答えが、デュアルブーストシステムだと予測しています。

 トヨタで主流となるTHSIIは走行状態に応じてエンジンとモーターと適切に使い分ける「シリーズパラレル方式」と呼ばれるシステムで、2つのモーターと動力分割機構の組み合わせによる電気式無断変速で構成されています。

 対するデュアルブーストハイブリッドはエンジンが主役でモーターがそのサポートをおこなう「パラレル方式」です。

 効率という意味ではTHSIIは非常に高いレベルですが、ダイレクト感やエンジン回転数と車速がリンクしないフィーリングなどに課題がありました。

 長年の進化・熟成により改善してきたものの、完全に消し去ることはできず。そこで生み出されたのが、このシステムというわけです。

 開発の狙いは大きく3つ、「レスポンスの良さ」、「ダイレクトかつトルクフルな加速フィール」、「中高速域からの加速の伸び感」です。これらからも“走り”に振ったハイブリッドであることが解るでしょう。

 そのシステムはフロントに272ps/460Nmを発揮する2.4リッターターボに82.9ps/292Nmを発揮する駆動用モーターと6速AT、2つのクラッチ(発進用/エンジン切り離し用)、インバーターなどを搭載。

 ネーミングの通り「ターボとモーターで過給」をおこなうイメージです。

 ちなみに6速ATはダイレクト感のためにトルクコンバーターではなく湿式多板クラッチが採用され、システムのサイズは8速ATよりちょっと大きい程度に抑えられています。

 リアは独立したモーターを搭載する電動AWD(E-FOUR)なのは2.5リッター+THSIIモデルと同じですが、より高出力(80.2ps/169Nm)なeAxleを採用した「E-FOURアドバンス」を搭載しています。

 前後のトルク配分は100:0〜20:80まで可変でき、通常のE-FOURよりも後輪への駆動力の大きさも特徴の1つです。

 バッテリーは全車バイポーラ型ニッケル水素電池が搭載されていますが、デュアルブーストハイブリッドはより高出力が求められるため、セル数を2.5リッター+THSIIの168から192に変更。

 ちなみに2.5リッター+THSIIモデルとの見た目の違いは、専用デザインの21インチアルミホイールと漆黒メッキの車名エンブレムのみ。

 個人的にはデュアルブーストハイブリッドを主張するカッコいいエンブレムくらいは装着しても良かったのかなと感じました。

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