クルマで外出すると、パトカーや白バイなど、警察官がスピード違反の取り締まりをおこなっているのを見かけることがあります。

　では具体的にスピード違反の取り締まりにはどういった方法があるのでしょうか。

　また「レーダーパトカー」と呼ばれるスピード違反の取り締まりは具体的にどういった方法でおこなわれているのでしょうか。

　警察が実施するスピード違反の取り締まりは、「定置式取り締まり」「追尾式取り締まり」「オービスによる取り締まり」と、大きく分けて3種類の方法に分類されます。

　定置式は固定の位置に速度計を設置して車両の速度を計測する方法で、追尾式はパトカーや白バイがスピード違反の疑いがある車両を一定間隔で追尾しながら、スピードメーターによって速度を測るという方法です。

　オービスによる取り締まりは、道路の上部に設置された固定式のオービスや、持ち運び可能な移動式オービスによってスピード違反の車両を写真撮影し、記録化するものです。

　レーダーパトカーによるスピード違反の取り締まりは、それらの方法のうち、定置式の取り締まり方法に分類されます。

　レーダーパトカーには、その名称のとおり車両上部にレーダーを照射する機械が取り付けられており、レーダーを車両に照射することによって、その車両の速度を計測できます。

　レーダーを照射する機械は、多くの場合パトカーの上部に設置されている赤色警光灯の真ん中あたりに付いています。

　レーダーパトカーによる速度取り締まりの方法としては、「停止型」と「走行型」のふたつが挙げられます。

「停止型」の取り締まりについては、道路付近の空いたスペースにパトカーを停車させ、道路を通行する車両に向かってレーダーを照射し速度を計測します。

　スピード違反の車両が通過した際には、その先で待機していた警察官が違反車両を停止させる場合と、パトカーが赤色警光灯を点灯した上、サイレンを鳴らしながら違反車両を追いかけ、マイクで停止を求める場合があります。

　レーダーパトカーでは車両との距離にもよりますが、パトカーから離れた車線や反対車線の車両についても取り締まりが可能であるため、たとえ反対車線を走っていたとしても油断はできません。

　また「走行型」の取り締まりでは、レーダーパトカーがスピード違反の疑いがある車両の後方を走り、後方からレーダーを照射することで速度を計測します。

　こちらもスピード違反と判断された場合は、「停止型」と同様にパトカーに安全な場所への停止を求められます。

　では、このレーダーパトカーに捕まらないためにはどのようなことに心がけたら良いでしょうか。

　まずは、自分が走行する道路の制限速度をよく確認することが大切です。

　当たり前のことと思われがちですが、道路の途中から制限速度が変わっているなど制限速度を勘違いしていて捕まるケースもあるため、道路標識や道路標示をよく見ながら走行しましょう。

　実はクルマのスピードメーターに表示される速度と実際に出ている速度には若干の誤差があり、制限速度を時速1km超えたからといって、ただちに取り締まりを受ける可能性は低いと考えられます。

　ですが、警察庁の統計では2021年中に時速15km未満の速度超過に対する取り締まりが198件と、数値がゼロではないため、速度には十分注意する必要があります。

　また、レーダーパトカーはレーダーを車両に照射して速度を計測するという特性上、「停止型」の取り締まりをおこなう際には建物などの障害物がある場所ではなく、レーダー照射に影響のない広く開けた場所を選定する傾向があります。

　そのため、道路付近に開けた場所がある場合は、レーダーパトカーが待機している可能性を想定して運転しましょう。

　特に道路幅が広い場所や、直線がずっと続いている道路などでは速度超過になりやすいため、取り締まりがおこなわれているという意識を持っておくと良いかもしれません。

　そのほかの対策として、警察が公表している交通取り締まりの情報を確認しておくのも有効な方法です。

　実際に警視庁や千葉県警察では交通取り締まりの時間帯、場所などをホームページで公表しています。

　自分が利用する道路を管轄している警察のホームページなどをチェックしてみると良いでしょう。
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　レーダーパトカーはレーダーを照射して車両の速度を測りますが、パトカーに気が付いたときには既に計測が終了し、切符を切られてしまう可能性があります。

　そのため、日頃から交通取り締まり情報をチェックする、スピードを出しすぎないように意識するなど安全運転を心がけていきましょう。