子どもの「車内放置」どう防ぐ? 親が意図的に「毛布で隠す」事案も!? 相次ぐ悲惨な事故、社会で必要な取組みとは
実際にパチンコ店舗でのパトロールはどのようにおこなわれている?
直近5年間だけでも約450名の子どもを救出してきた全国のパチンコ店による巡回パトロールは、店舗それぞれで多少方法は異なります。
しかし、基本は店舗スタッフや外部の警備員、駐車場係員などが1時間に1回程度、駐車場に停めた車内に子どもがいないかを確認します。
パチンコ店ではそもそも駐車場に子連れで入場することを禁止しており、入場時に防犯カメラなどで車内に子どもの姿が確認できれば、すぐに駐車場に行って退出を求めることもあるそうです。
子どもを車内に残すことは大人が一緒にいても禁止されています。
例えば父母が店内で遊技をしている間、祖父母や親せきなどが子どもと一緒に車内で待っているのも禁止。
発見された場合には子どもが単独の時と同様、店内で遊技をしている保護者を呼び出して車内放置の危険性を理解してもらい退店と再発防止を促します。
保護者が見つからない場合は警察が出動することもあります。
実際に駐車場の巡回はどのようにおこなわれているのでしょうか。
全日遊連の協力を得て、埼玉県草加市にある大型遊戯施設SAP草加店にて巡回パトロールの様子を見せてもらうことができました。
SAP草加店には各所に「車内放置厳禁」のポスターが貼られており、駐車場では15分に1回、「お子様連れの入場はお断りします」などのアナウンスを放送。
実際にSAP草加店の巡回担当者は次のように話しています。
「駐車場は4棟あり、そのすべてを回ると2名で1時間以上それを1日3-4回おこなうので、ひとり1日あたり3万歩は歩きます。
巡回を担当するのは知的障害を持つスタッフで健常者よりも丁寧に時間をかけて車内を確認してくれます。
8時から16時まで勤務して、そのあとは警備委託会社が夜中12時過ぎまで巡回します。
後部座席がスモークガラスになっているクルマは懐中電灯で照らしながら車内を確認するのですが、なかには毛布などで赤ちゃんを覆って外から見えないように隠していることもあります」
見つかると退店を命じられるため、わざわざ毛布で隠して車内に放置する悪質な保護者に驚きますが、そのようなケースもしっかりと巡回で見つけて保護者を呼び出しているとのこと。
筆者(加藤久美子)が訪れた立体駐車場のなかは昼間でも薄暗く、後席がスモークガラスになっていると懐中電灯でしっかり照らさないと子どもの姿を見つけるのは困難です。
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