6m級の巨大トヨタ「タンドラ」も「ハイブリッド」採用! 2トン超えの重量を支えるトヨタの「新」ハイブリッド「i-FORCE MAX」とは
2021年9月にトヨタは、同社最大級ピックアップトラック「タンドラ」を15年ぶりのフルモデルチェンジし発表しました。このクルマは全長6m級の巨大なクルマながらガソリン車だけでなく「ハイブリッド車」のラインアップが存在します。フルサイズモデルとしては珍しい「電動」パワートレインを用いたピックアップトラックにはどのような秘密があるのでしょうか。
2トン超えの巨大なピックアップにハイブリッドのパワートレイン…その秘密とは
トヨタの米国法人は、フルサイズピックアップトラックの「タンドラ」を全面刷新して、2021年9月19日に世界初公開しました。
15年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型タンドラには「i-FORCE MAX」というハイブリッドシステムを搭載したモデルが存在。全長6m級の巨大な車には珍しい電動パワートレインの採用ですが、どのような背景があるのでしょうか。
タンドラは、トヨタが北米で生産するフルサイズピックアップトラック。2021年9月には15年ぶりのフルモデルチェンジをおこない、現行モデルとなる3代目が誕生しました。
そんな3代目タンドラのボディサイズは、一番小さなサイズの「Limited」グレードでも、全長5933mm×全幅2037mm×全高1981mmと全長6m級、全幅2m超えの巨大な車。その車両重量は2490kgと2トンを超えます。
パワートレインは、ガソリン車とハイブリッド車をラインナップしています。
ハイブリッド車の動力源は、ガソリン車に搭載される3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンにモーターのハイブリッドシステム「i-FORCE MAX」を組み合わせたエンジン。これに10速ATが組み合わされ、最高出力443馬力・最大トルク585lb-ftを発生します。
大排気量で大トルクを発生させるV8エンジンの採用が一般的だった巨大なピックアップトラックに、ハイブリッドシステムの採用するにあたり、トヨタではさまざまな苦労があったようです。
今から約25年前の1997年、トヨタは同社初の量産ハイブリッド車「プリウス」の初代モデルをデビューさせます。プリウスは、それまでのスタンダードなコンパクトカーと同じ機能を持ちながら、燃費の向上と排ガスの低減を実現した車として、世界中の人々に紹介されました。
以降近年に至るまで、さまざまなクルマにハイブリッドシステムが導入されてきましたが、ハイブリッド車は主に小型車セグメントに限定されていました。
これについて、北米トヨタの商品開発担当エグゼクティブ・プログラム・マネージャーJay Sackett氏は次のように語っています。
「ハイブリッド車は、ガソリン代の節約や二酸化炭素排出量の削減に役立つ手軽な手段であり、完全燃焼エンジンのパワーやスピードに匹敵することは知られていないというのが、共通の考え方でした。
そのため、ミニバンやピックアップトラックなどの大型車のユーザーは、電動化が自分たちのニーズに追いつくのかどうか、疑問を抱いていました。
トヨタは、常にお客様のニーズに応えるためにイノベーションを続けているため、これをチャンスと捉えました。」
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