強風でまさかの「ドア破壊」!? 台風接近時「車の降り方」ひとつで大惨事のワケ 子供はさらに要注意?
2022年7月5日にかけて、台風4号が九州地方を中心に接近する見込みと報じられています。強風時には勢いよく開くクルマのドアに注意が必要ですが、事故を防ぐ具体的な方法とはどのようなものなのでしょうか。
大人でもドアを開ける時は注意が必要
2022年7月5日にかけて、台風4号が九州地方を中心に接近する見込みと報じられており、強風などに対する警戒が呼びかけられています。
強風時に気をつけたいことのひとつに、クルマに乗り降りするときのドアの扱いがあります。周囲のクルマや愛車を守るためには、どのような点に注意するべきなのでしょうか。
JAFは、2017年に「強風時のドア開け」に関するテストを実施。ボディ後方から台風を想定した風をクルマ(コンパクトカー)に当て、風速や想定ユーザー別に、車内から開けたドアを抑えられるのかを検証しました。
風速は20m/秒、30m/秒、40m/秒の3種類、モニターは6歳男児、10歳女児、30代女性、40代男性の4人です。
その結果、6歳男児と10歳女児はもっとも風速の遅い20m/秒でも抑えられなかったことから、強風時に大人が補助する重要性が明らかになっています。
40代男性は風速30m/秒から抑えられなくなりました。もっとも成績の良かった30代女性でもドアを抑えられたのは風速30m/秒までで、風速40m/秒ではだれも抑えられないという結果となっています。
また、JAFは2018年に車種が軽ワゴンの場合を想定し、20m/秒、30m/秒、40m/秒の各パターンでドアから降りられるのかをテストした(モニター:成人男性)ところ、このときは風速30m/秒まではなんとかドアを開けて降りられたものの、風速40m/秒ではドアを開けた瞬間ドアが勢いよく開き、ヒンジが破損したといいます。
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JAFは、強風でドアが隣のクルマにぶつかった場合の傷も検証しており、風速20m/秒の場合でも目に見える傷が生じることが明らかになっています。
大人が強風時に安全に降りる方法について、JAFはドアレバーを引いたあとドア後端を直接持つことを推奨。その後両手でドアを抑えながら必要最小限だけ開けるよう呼びかけています。
また子供の場合はチャイルドロックを活用するのが望ましいということです。
JAFは、強風への対策として次のように呼びかけています。
「大人でも急に開くドアを押さえることは難しいため、台風シーズンはもちろん、大気の不安定な時期は突風にも備えて、両手でしっかりドアを押さえながら慎重に開けるようにしましょう。
また、子供は勢いよく開くドアにつられて、クルマから転落する危険性もありますので、強風時は子供にドアを開けさせず、大人が外からドアを開けて安全に降ろすことも大切です。
なお、実際の突風や台風による強風はさらに強いエネルギーを持っており、周囲に車や障害物がなくても、ドアが開ききってヒンジ(ドアを開閉させる部品)が壊れることもあるので注意しましょう」
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転落など二次的な事故のおそれもあることから、子供が降りる際はとくに注意が必要です。
強風時に風上に向けて停めるのは普通。想像力がないと隣の車まで被害が及ぶ。自分は店の入口から遠くても一番遠い端っこ停める。