いま新車を買うなら「何」を考えるべき? 時代は「買えるクルマを買う」に変化? 消費者目線で考える買い方とは

最近では新車を欲しいと思っても従来よりはるかに長い納期が待っています。そうした際にユーザーはどのような考え方を持っていればいいのでしょうか。

「欲しいクルマを買う」ではなく「いま買えるクルマを買う」時代に?

 長引く新車の長納期化は、多くのユーザーの頭を悩ませています。
 
 このような状況のなか、新車購入を検討しているユーザーはどんなことを考えるべきなのでしょうか。

長納期化により「新車の買い方」は変化するのか?(画像はホンダ新型「ステップワゴン」)
長納期化により「新車の買い方」は変化するのか?(画像はホンダ新型「ステップワゴン」)

 これまでは新車を注文してから実際に納車されるまでの期間は、せいぜい1か月程度というのが一般的でした。

 もちろん、特殊なメーカーオプションを設定したり、そもそも受注生産のようなモデルであればその限りではありませんが、それであっても注文から納車までに1年以上を要することなどはまずありませんでした。

 それが、昨今では1か月以内に納車されるモデルはほとんど存在せず、3か月から6か月程度というケースが多くなりつつあります。

 モデルやグレードによっては1年以上というケースもあり、さらにはそもそも見通しが立たないためオーダーをストップしている例も見られます。

 その背景にあるのは、コロナ禍やウクライナ危機に起因する半導体やワイヤーハーネスなどの部品不足とされており、メーカーとしては「作りたくても作れない」という状態となっています。

 コロナ禍やウクライナ危機はメーカーにとっても未曾有の事態であり、対応に苦慮してしまうことはやむを得ません。

 メーカー各社も納期の短縮に向けて努力を続けていますが、当面は現在の状況が続くことが予想されています。

 そうなると、変わりゆく世界に対して、われわれユーザー自身の感覚もアップデートしていく必要があります。

 ポストコロナの時代においては「ニューノーマル」や「新しい生活様式」がテーマとなっていますが、「クルマの購入」についても、新しい考え方をすることが重要となります。

 では、どんな考え方をする必要があるのでしょうか。

 多くの人にとって、クルマの購入を検討するタイミングとなるのが車検です。

 新車を購入してから3年、その後は2年おきにおこなわれる車検は、すべてのクルマが受ける義務があり、車検満了日はフロントガラスへ貼られたステッカーなどですぐに確認することができます。

 あるいは、就職や転勤などで生活上クルマが必要な地域へと引っ越しをする場合なども、クルマの購入を検討するタイミングとして一般的です。

 このふたつのパターンに共通しているのは、納車日が非常に重要であり、現在のように、納車が長引いたり、当初の予定から遅延したりするとユーザーが大きな不利益をこうむるという点です。

 こうした「納期優先」のパターンでは、今後はモデルやグレード、オプションなどの選択肢は減ってしまうことを覚悟しなければなりません。

 つまり、「欲しいクルマを買う」のではなく「いま買えるクルマを買う」という意識へとアップデートすることが求められるようになります。

 最近の傾向では、国内専用車のガソリン車は比較的納期が早い傾向があるようです。

 また、パワーシートや電動サンルーフ、高機能カーナビなど、半導体を多く必要とするオプションを選ばないようにすることで、納期が早められる可能性があります。

 一方、あくまで「モデル・グレード・オプション優先」という場合には、それなりの納期を覚悟しておく必要があります。

 ただ、年単位のような長納期が予想される場合、注文時とは生活環境や趣味嗜好が異なっている可能性もある点には注意しなければなりません。

 もし、とにかく早くクルマを手に入れたいという場合には、中古車を視野に入れることになります。

 これまで、中古車を選ぶ動機としてはコストメリットがもっとも一般的なものでしたが、今後は「早く手に入れられる」ことが中古車のメリットとなるでしょう。
 つまり、「中古車=安い」という感覚もアップデートしていくことが求められます。

 さらに、カーシェアやレンタカーを利用するユーザーも増えると考えられます。
「クルマは所有するもの」から「クルマは利用するもの」という価値観へとアップデートする人が増えれば増えるほど、そうした傾向は加速していくことは間違いありません。

 いずれにせよ、「早く手に入る」ということはひとつの付加価値であり、それを得るためにはより多くお金を払ったり、あるいは装備や機能を妥協する必要があるということをわれわれは理解しなければならないようです。

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