トヨタ「水素エンジン車」市販化を目指す! 「カローラ&カローラクロス」試作車を公開! 液体水素にも挑戦!

「市販化に向けて」動いたが…富士山で例えると何合目?

 気になるのは量産化という部分でしょう。

 今回「市販化に向けて」と「給水素の道」と題して“富士山”に例えた説明が行なわれました。その内容を見るとこんな感じです。

 ●市販化に向けて
 1合目 燃料開発・要素技術開発
 2合目 性能開発・機能信頼性課題出し
 3合目 燃費開発
 4合目 排気開発
 5合目 機能信頼性/対策
 6合目 タンク小型化
 7合目 実証評価
 8合目 ドラビリ作り込み
 9合目 NV作り込み

水素エンジンの市販化に向けた動き
水素エンジンの市販化に向けた動き

 ●給水素の道
 1号目 給水素練習およびテスト
 2合目 昇圧率アップ
 3合目 ツイン充填
 4合目 大流量化
 5合目 液体化助走
 6合目 システム小型化
 7合目 信頼性作り込み
 8合目 実証評価
 9合目 市場適合・改善

※ ※ ※

 GRの佐藤プレジデントに聞くと「現在は4割くらい……かな」と。

 これにも意味があります。富士山は5合目までは比較的登りやすいですが、その先はハードルがグンと上がります。

 つまり、この先の道は決して順調にはいかないということです。「ただ、山頂は見え始めているのも確かで、一歩一歩着実に進むだけ」とも語ってくれました。

 ただし、今回発表をおこなったからといって、気体水素から液体水素に置き換わるわけではありません。

 どちらも並行して開発を進めていくそうです。つまり「水素に選択肢を」というわけです。また未来が楽しみになってきました。

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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