早めのライトなぜ浸透しない? クルマの自動ライト義務化、抱える問題
不安もある「オートライト義務化」
一方で、私はオートライトの義務化に若干の不安も感じています。義務化は「つけ忘れ」防止には効果がありますが、「なんのためにヘッドライトの早期点灯が必要なのか」という部分について、理解されない危惧があるためです。
義務化されても、これまでの古いクルマにはそうした機能がありません。前述のJAFが2014年8月に行ったアンケートによれば、オートライト機能が搭載されていないクルマは全体の62.8%。つまり当分のあいだ、自動で点灯しないクルマが大半を占めます。
理想は、そうしたクルマに乗る人たちも「意味」を理解して、みんながヘッドライトを早期点灯するようになることです。そのためには義務化と並行し、早期点灯の必要性を啓蒙していく必要があるのではないでしょうか。
【了】
提供:乗りものニュース
Writer: 鈴木ケンイチ
1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。


