トヨタ「アルファード」の1グレード化!? 「ヴェルファイア」存在薄い! グレード多すぎモデル 3選

2022年4月に一部改良を実施したトヨタのLクラスミニバン「アルファード」。その人気ぶりはグレード数の多さからも伺い知ることができます。今回はグレード数の多いミニバン3選をご紹介し、その理由について探っていきます。

選ぶのも迷っちゃう! 種類豊富過ぎな人気ミニバン3選

 エンジン種類や駆動方式の違いだけでなく、グレードの設定も豊富なミニバンがあります。
 
 ユーザーの要望に応えバリエーションを展開した結果、10以上のグレードが用意されるケースも。
 
 今回は種類が豊富過ぎな人気ミニバン3選をお届けします。

トヨタ アルファード
トヨタ アルファード

●グレードが11タイプ! トヨタ「アルファード」

 トヨタの高級Lクラスミニバンとして絶大な人気を誇る「アルファード」。

 ベーシックな「X」グレード(2.5・2WD・359万7000円・価格は消費税込み、以下同)から最高級版「HYBRID Executive Lounge S」(4WD・775万2000円)まで、その価格差400万円以上に及ぶ幅広いラインナップを用意していることでも知られます。

 そんなアルファードには、2022年4月に新設定された特別仕様車「S “TYPE GOLD III”」を含めると、全部で11のグレード名が設定されています。

 2021年4月の一部改良前まではさらに多く、特別仕様車を除いても13グレードの設定がありました。

 エンジンタイプ(2.5リッター 直4ガソリン/3.5リッター V6ガソリン/ハイブリッド)や駆動方式の違いまで数に含めると、その数はさらに拡大します。

 現在も11グレードが用意されるアルファードですが、その違いは内外装のきめ細やかな仕様差にあります。

 内装については3列シートのバリエーションや装備の違い、外装についてはエアロパーツの有無などによって、価格差も含めここまで細分化されたという訳です。

●ライバルは10グレードを設定! 日産「エルグランド」

 アルファードが登場するきっかけを生んだのは、1997年に初代が登場した日産「エルグランド」からでした。

 それまでなかった高級ミニバンというジャンルを開拓し、デビュー早々人気を博したのです。

 そんなエルグランドも、2010年登場の現行型で3代目。デビューから10年以上が経過し、何度か実施したマイナーチェンジのたびにグレード数も増えていきました。

 2022年5月現在では、エアロパーツを備えた「Highway STAR(ハイウェイスター)」シリーズだけで7つのグレードが設定され、人気の中心であることがわかります。

 さらにカスタムモデル「AUTECH(オーテック)」と、後席を豪華に仕立てた高級仕様「VIP」「VIP パワーシートパッケージ」を合わせると全部で10グレードのラインナップとなります。

 アルファード同様に、ベーシックな「Highway STAR S」グレード(2.5・2WD・369万4900円)から最高級版「VIP パワーシートパッケージ」(3.5・4WD・789万300円)までと、こちらも420万円近い価格差が生じています。

●非エアロ仕様も充実! 日産「セレナ」

 日産のMクラスミニバン「セレナ」も、兄貴分のエルグランド同様に10のグレード展開が用意されています。

 エアロ仕様のHighway STARシリーズが人気の中心となり、さらにカスタムモデルAUTECHが用意されるのも同じですが、セレナの場合は標準仕様「X」「XV」系が充実しているのが異なる点です。

 XVにエアロパーツを備えハイウェイスターシリーズよりも価格を抑えた「XVエアロ」も設定され、ユーザーの様々な需要に応えています。

 価格は「X」(2WD・257万6200円)から「e-POWER AUTECH SPORTS SPEC」(2WD・419万2100円)まで。アルファードやエルグランドほどではありませんが、10グレードの間には160万円以上の差があります。

 シンプルな構造を持つ「Sハイブリッド」と、本格的なシリーズ式ハイブリッド「e-POWER」という2種類のハイブリッドシステムを展開する点も、価格差に影響を与えています。

 ちなみにライバルとなるトヨタ「ノア」のグレード数は6つ。

 ただし顔違いの兄弟車「ヴォクシー」も2グレードの設定があり、実質的には8つのラインナップを持つのと同等となります。

 ノア/ヴォクシーも7人乗りと8人乗り仕様、ガソリン/ハイブリッド、2WD/4WDと設定があり、実際に選択する際にはこちらも大いに悩みそうです。

※ ※ ※

 ちなみにアルファードの兄弟車「ヴェルファイア」も、かつてはアルファードと同等の豊富なグレード数を誇り、人気を競っていました。

 しかし2021年4月の一部改良時、当時特別仕様車として設定されていた「GOLDEN EYES II(ゴールデンアイズツー)」を正規グレード化。

 同時にほかのグレードは全廃してしまうという、大胆すぎるリストラ策にでました。

 2022年5月現在、トヨタの販売店で配布されるカタログには、表紙に「アルファード」「ヴェルファイア」連名で車名を記載してあり、アルファード/ヴェルファイア各モデル単独のカタログは用意されていません。

 さらにヴェルファイアについては、冒頭からひと通りアルファードを紹介したあと、後半ページにまとめて掲載されるという地味な扱いになってしまいました。

 つまりヴェルファイアは現在、実質的にアルファード12番目のグレードといってもよいのかもしれません。

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