名神が2車線で海まで延伸? 国道43号「名神湾岸連絡線」とは? 開通で阪神高速神戸線にも恩恵
名神高速がさらに南へ。終点の西宮ICと阪神高速5号湾岸線を直結する国道43号「名神湾岸連絡線」の計画が進行中です。開通すると、渋滞の激しい阪神高速神戸線にも影響があるといいますが、どのように変わるのでしょうか。
西宮ICから湾岸線までの2.7kmを整備
名神高速の末端で“延伸計画”が進んでいます。
場所は兵庫県西宮市です。名神の終点であり、阪神高速3号神戸線と接続する西宮ICからさらに南へ進み、阪神高速5号湾岸線の西宮浜出入口付近までの2.7kmが、「名神湾岸連絡線」として計画されています。
この名神湾岸連絡線は「名神高速道路」ではなく、国道43号の地域高規格道路として位置付けられており、2021年度に事業化。すでに現地で測量などに着手されています。
現在、神戸線は西宮IC以西で慢性的な渋滞が発生しています。
また、名神の西宮料金所を利用する商用車の56%が湾岸地域を発着地としており、さらに西宮料金所~湾岸地域間を走る交通の67%が神戸線を経由しているといいます。
国土交通省近畿地方整備局によると、名神と湾岸線を名神湾岸連絡線でつなぐことで、神戸線や国道43号に集中している交通を湾岸線に分散させることが可能に。
そしてこれにより神戸線の混雑が緩和し、西宮IC~月見山IC(第二神明接続部)間の所要時間は、下りが34分から25分に、上りが39分から25分にそれぞれ短縮すると見込んでいます。
道路は2車線(片側1車線)、設計速度60km/hで計画されており、1日あたりの交通量は約1万7000台、全体事業費は約1050億円を見込んでいます。
西宮市の石井登志郎市長は、新規事業化に向けた手続きが開始された2021年2月に「国道43号などの沿道環境の改善や交通安全性の向上に資すること、また、物流面等においても大きな役割を果たすことが期待されており、本市にとっても重要な道路であると認識しています」とコメントし、国、県とともに事業が円滑に進むよう積極的に取り組んでいくとしています。
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