トヨタが最強「ランクル」をお披露目! 速さ求める現場になぜ投入? ある意味世界で1台の特別な「ランクル」とは
2022年4月16日、17日に開催されたSUPER GTの開幕戦にて、大阪トヨペットは「ランドクルーザーGR SPORT」をベースにしたFRO車両をGTアソシエイションに贈呈しました。どのような特徴を持つモデルなのでしょうか。
ある意味世界で1台のランクル300 その理由とは?
2021年6月10日に世界初公開されたトヨタ「ランドクルーザー(300系)」(以下ランクル)。このモデルには標準仕様とGR SPORT仕様がラインナップされています。
国内外で高い人気を誇るランドクルーザーですが、国内最高峰のモータースポーツとして知られる「SUPER GT」の開幕戦となる岡山で特別な1台がお披露目されました。
2022年4月16日、17日に開催されたSUPER GTの開幕戦は岡山国際サーキットで開催されました。
その岡山にて、ランドクルーザーGR SPORTをベースにしたFRO車両が大阪トヨペットからSUPER GTを運営するGTアソシエイションに贈呈されました。
FRO車両の正式名称は「ファースト・レスキュー・オペレーション」となり、レースにおけるさまざまなアクシデントに対応する専用のクルマです。
2021年までのFRO車両には、トヨタ「ランドクルーザープラド」、日産「パトロールNISMO」、スバル「アウトバック」(オーストラリア仕様)が使われていました。
今回、2022年シーズンではランドクルーザープラドがランドクルーザーGR SPORTへ、アウトバックが「レガシィアウトバックX-BREAK」に変更されています。
なかでもランドクルーザーは、長い歴史を持ち「信頼性・耐久性・悪路走破性」といった部分で世界中から支持されているモデルです。
パワートレインは、3.5リッターV型6気筒エンジンのガソリン車または3.3リッターV型6気筒エンジンのディーゼル車を設定しています。
このような特徴を持つランドクルーザーですが、どのような経緯でFRO車両に採用されたのでしょうか。
大阪トヨペットの担当者は次のように話しています。
ーー今回ランドクルーザーGR SPORTがFRO車両になった経緯をお教えください。
3年前に弊社よりFRO車両として「ランドクルーザープラド」を納入しておりました。
今回3年が経過し、車両入替の話がGTA(GTアソシエイション)様と弊社の間でおこなわれました。
救援車両としての性能を考慮した場合、ランドクルーザーなどのオフロードタイプが適任との結果からトヨタのフラッグシップモデルのランドクルーザー300が良いだろうと決まりました。
ーーFRO車両にするにあたり、改造点や変更点などがあればお教えください。
レースでの利用を考えるとスポーツモデルのGR SPORTが適任と考えましたが、弊社が所有する展示車・試乗車のなかで、GTA様からの要望点であるガソリン車が唯一「ZXグレード」の1台しかありませんでした。
現状、新たに発注しても車両の入荷は期待できませんのでGR SPORT風へのフロント回りの変更などを実施しました。
そのほか、フロントグリルをGR SPORTのものと交換(TSSなどの安全装置は使用目的に合わないのですべて解除)。
エクステリアでは、スポーティな外観を連想させるラッピングやフロントバンパーガード、フェンダーガーニッシュ。
足元は、タイヤ&ホイール(オンロード走行用タイヤ&TAS製ホイールを装着しています。
なお、GTA様からはサーキットの高速走行を想定して、ローダウンや足回り強化などのご要望をいただきましたが、現在各社からのパーツ販売が極端に少なく対応ができませんでした。
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ランドクルーザーGR SPORTについてSNSでは「かっこいいー、スーパーGTのとき活躍するのを楽しみにしてます!」、「社外のアルミホイール履いてますね!TWS製で20インチくらいでしょうか?大口径ホイールも似合う!」などのコメントが寄せられており、主役のGTマシン並みに注目を集めているようです。
昨年のパトロールって、日本では販売されてないしでかでかで”NISSAN””NISMO"のペイントがあるのと比べると、レースのファースト・レスキュー・オペレーション車としては落ち着いていい車だわな。(笑)