取締り対策になる? 車載「レーダー探知機」の意義とは 装着率も実際に調べてみた

レーダー探知機で、かえって安全運転になる?

【メリット4】
 レーダー探知機は取締りを逃れるための装置と思う人も多いと思いますが、実は安全意識を高める効果もあります。

 レーダー探知機を装着したことのある人は分かると思いますが、クルマで走行していると、「右方向、この先レベル3レーダー式取締りエリアです」「1km先、レベル3ステルス式取締りエリアです」などと音声案内が流れたかと思うと、突然、パチンコやスロット台のリーチがかかったような派手なメロディーが流れ出し、車内はとてもにぎやかになります。

 私の場合、最初はこの音をとてもうるさく感じたのですが、1週間もすると不思議と慣れてきます。

 それだけでなく、初めは音声案内から取締りのある場所と、ない場所を聞き分けて、ある場所ではいつも以上に速度を落としたりしていましたが、絶えず注意箇所や取締りポイントを聞かされ続けていると、日本中どこを走っていても取締りがおこなわれているような感覚になり、いかなる場合でも慎重な運転を心がけるようになりました。

 これは、音声案内を聞いていちいちそれに反応するより、絶えず慎重な運転をしていた方が楽だという結論です。例えるなら、子供がお母さんにいつも注意されているうちに、自然にちゃんとした行動ができるようになるようなイメージです。

 もちろん取締り情報だけでなく「すぐ先、事故多発エリアです」や、「この付近はゾーン30です」などと教えてくれたりもします。

 このような安全に関わる注意喚起もするので、メーカーによってはレーダー探知機を「セーフティレーダー」と呼んでいるところもあります。

【メリット5】
 取締り情報以外に「すぐ先消防署です」とか「すぐ先公衆トイレです」などと教えてもらうと「いや、そんな情報いらんから……」とレーダー探知機につっこんだりして和んでいます。

 一人で運転することが多いのでレーダー探知機が話し相手のような存在になることもあり、ユピテルからは二次元キャラクターの「霧島レイ」とやり取りできる機種まで登場しています。

【メリット6】
 オプションになるのですが、別売りのOBD2ケーブルを接続するとエンジンの状態や燃費などをレーダー探知機の画面に表示させることができます。また、機種によってはドライブレコーダーや衝突警報システム、わき見・居眠り運転警報器などと連動させることもできます。

ユピテル製のレーダー探知機の例(撮影:オービスガイド)
ユピテル製のレーダー探知機の例(撮影:オービスガイド)

※ ※ ※

 次にデメリットも書いておきます。

【デメリット1】
 走行中、周囲に何もないところでレーダー感知の案内が入ったり、特定の車種が接近するとレーザー警告が出たりといった誤報がしばしばあり、その都度少しドキドキさせられます。

【デメリット2】
 新しいモデルは価格が3万円から4万円台と高価で、カー用品店などで取り付けもお願いするとさらに工賃もかかります。

【デメリット3】
 最新式でもMSSSという海外製の移動式オービスに反応しにくいなどの情報があります。

【デメリット4】
 レーダー探知機に対して嫌悪感を抱く人も少なからずいるので、設置場所に悩みます。

※ ※ ※

 私は新しい探知機に変えてまだ1週間ほどなので、これから最新の探知機が移動式オービスや半固定式オービスに対しどの程度有効なのか、実際に試せるのが楽しみです。

 レーダー探知機のお勧めの利用方法は、地元を運転する時は、音量のボリュームをゼロにして画面警告だけにします。知らない土地へ出かける時には、しっかりと案内してもらうようにすると良いかもしれません。

 大切なことはレーダー探知機を付けたからといって交通違反を防ぐことはできません。交通違反を防ぐことができるのはドライバー自身であり、レーダー探知機が有ろうが無かろうがハンドルをひとたび握ったらスピードを出しすぎず、常に周囲に注意を払うことはいうまでもありません。

【写真】レーダー探知機のいろんな通知パターンと、設置したクルマの例(10枚)

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画像ギャラリー

Writer: オービスガイド 大須賀克巳

2008年よりドライバーのための情報を共有するネットワーク作りにとりかかり、現在は「オービスガイド」(アプリ・WEB)を開発と運営。
北海道から沖縄まで、全国全てのオービスを定期的に現地調査。今後も取締り情報に限らず、車に乗る人が安全で快適に、楽しく運転できる仕組みを作りたいと日々奔走している。

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2件のコメント

  1. ディスプレイオーディオで、スマホでカーナビが常時稼働している訳ではないのでセルスターの奴を装着してます。
    レーダー関係は昔はカーロケで緊急車両が付近に居ると通知されたのが便利でした。
    都市部だと救急車とかサイレンの音が交差点のギリギリまで聞こえ難い事も有ったので。
    V2Xの一つである緊急車両存在通知の受信に対応した機種が出たら買い換えると思います。
    後は事故多発エリア、付近の公園、病院、幼稚園、小・中学校(飛び出し警戒)や、ゾーン30、踏切といった安全運転に役立つ情報アナウンス用ですね。
    停止時に盗難多発ポイントのお知らせも有ればパーフェクトかな。
    他には走行ログ、ODB2経由による燃費計、走行距離によるメンテ(油脂類やタイヤのローテーションリマインダー)のリマインダーですね。
    カーナビ装着車ならナビに各種警告やリマインダー付いてるので付けなかったかなぁ。

  2. 仕事柄色んな人の車に乗るが探知機付いてる車はうるさいだけ、要らん。
    本当に取り締まりの時も反応するのだろうが、何も無いとこでしょっちゅう喋って本当にうるさいから電源を切る。
    そもそもスピード控えめ、一時停止はちゃんとするなど道交法を守ってるから要らない。

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