売れ筋ミニバンに何が? トヨタ「シエンタ」の人気が下降気味!? 販売低迷の意外な原因とは

シエンタのライバルは同じトヨタ車だった!

 トヨタのコンパクトカーで室内の広い車種として、2列シート車の「ルーミー」もあります。2020年9月に姉妹車の「タンク」を廃止してルーミーに統合したこともあり、売れ行きは好調です。

シエンタのライバル トヨタ「ルーミー」
シエンタのライバル トヨタ「ルーミー」

 2021年の国内販売ランキング(登録車+軽自動車)では、1位のヤリス(21万2927台)、2位のホンダ「N-BOX」(18万8940台)に続き、3位にルーミー(13万4801台)が入っています。

 なお、1位のヤリスには、コンパクトカーのヤリスとSUVのヤリスクロス、スポーツモデルの「GRヤリス」がすべて含まれており、このうち、ヤリスとヤリスクロスの登録台数はそれぞれ約10万台です。

 クルマを選ぶときの判断基準でいえば、ヤリスとヤリスクロスは別のクルマとなり、そこで登録台数も分割すると、販売ランキングの1位はN-BOX、2位はルーミーとなります。小型/普通車に限れば、ルーミーが1位です。

 このようにルーミーの売れ行きが衰えを見せないことも、シエンタの販売下降を加速させています。

 そして直近では、シエンタは受注を中止しました。

 この件について販売店は、「シエンタはお客さまからの注文を2022年4月上旬に中止しました。パーツなどの供給不足に加えて、近々フルモデルチェンジも控えているからです」と説明します。

 最近は各メーカーともに、さまざまなパーツの供給が滞り、納期が遅れています。新聞などでは「半導体不足」の表現が目立ちますが、メーカーの開発者は「半導体は一部に過ぎず、(電気信号を伝えたりする)ワイヤーハーネスから各種のユニットまで、いろいろな供給が滞っています」と指摘します。

 この影響をとくに深刻に受けているのがトヨタです。販売店では「カローラ、RAV4、プリウスなど、約15車種の受注が停止するなど、大きな遅れが生じています。契約から3か月以内に納車できるのは一部の車種だけです」とコメント。

 これまでの販売推移を見るとシエンタの浮き沈みが目立ちましたが、今後はさらに厳しい状況になりそうです。

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Writer: 渡辺陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。

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