「車載カーナビ」vs「スマホ地図アプリ」どっちが使える? 併用派も存在!? 長所と短所を徹底検証!
スマホの地図アプリは最新データが使えるが推奨経路がビミョウ?
続いて、スマホの地図アプリをメインで使っている人にも話を聞いてみました。
Iさん(長野県・30代・男性)は、通勤用の足として入手した軽自動車にスマホを装着して地図アプリを活用している毎日を過ごしているそうです。

「やはり常時使用するとデータ通信量は食います。たいていのスマホの契約にはデータ容量に制限があるため、そのまま使っていてはあっという間に月のデータ容量の上限に達してしまいます。
そこで常に使えるような大容量のデータが使えるプランや、車載Wi-Fiなど別の手段を考える必要があります」(地図アプリ派 Iさん)
また地図アプリによっては、推奨される経路案内がけっこう微妙なルートを表示することも多いといいます。
「利用者がもっとも多いGoogleマップのルート案内はけっこう微妙だといわれています。
徒歩ならばまだしも、クルマを運転しているときは正しいルートなのか心配になる道を推奨することもあります。
最短ルートを選ぶように設定されているからだと思うのですが」(地図アプリ派 Iさん)
これは以前から指摘されているGoogleマップの弱点ともいえるもので、目的地までの推奨ルートで(大通りではなく)やたらとローカルな道を進ませたがる傾向があるとされています。そのため違う地図アプリを使う人も増えているようです。
「あとは手持ちのスマホを活用するため、カーナビとしては画面サイズが小さく感じます。近いうちにタブレットにしようか検討中です」(地図アプリ派 Iさん)
スマホとして使う分には現在のサイズでも問題ありませんが、やはり車載での視認性ではもう少しモニターが大きいほうが使い勝手は良さそうです。
ちなみに人気の「iPhone 13 Pro MAX」でもディスプレイサイズが6.7インチであるのに対し、スバル「レヴォーグ」に搭載されているセンターインフォメーションディスプレイは11.6インチという大画面。
少し前のカーナビでも7インチ以上ある純正ディスプレイを採用している車種が多く、また、現在では軽自動車のディスプレイもかなり大型化されていることもあり、車内でスマホをナビ代わりにするのは視認性の面で弱点となりそうです。
それでも、今後は5Gエリアの拡大や対応したコンテンツや機能の充実などが見込まれ、スマホの地図アプリはまだまだ発展する可能性がありそうです。
また、スマホの地図アプリでネックとなるのが「月々のデータ容量縛り」による常時利用の難しさです。乗るたびにスマホのテザリング機能を利用していては、あっという間にデータ容量の上限に達してしまいます。
そこでIさんが活用しているのが、モバイルルーターです。携帯できる小さなルータで高速通信ができるとあって、外出が多いビジネスマンを中心に人気の商品です。
たとえば、2020年に登場したパイオニアの「車載Wi-Fiルータ」は、別途NTTドコモの「ドコモインカーコネクト」を年間契約する必要はありますが、LTEデータ通信を通じて車内にWi-Fi環境を実現できます。
このLTE回線は通常のモバイルルーターより幅広いエリアをカバーし、安定した通信速度を確保してくれるので、スマホの地図アプリとは非常に相性がいいといえます。
もうひとつの方法としては、モバイルルーターの活用です。しかも格安SIMと組み合わせることで、グッと料金を抑えつつ車内以外でも利用できます。
また複数台の同時接続が可能なので、家族で出かけたときに、お父さんはスマホで地図アプリ、後部座席では子供がタブレットで動画を見たりなんてこともできます。
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車載カーナビは内蔵される地図データの古さゆえに経路検索などで不便さはあるものの、別途通信契約などがいらない経済性や安定した性能がメリットでしょう。
とはいえ、今後はさらなる高速通信技術の進歩により、地図アプリはもっと発展するはず。です。
また各自動車メーカーも「コネクテッド技術」に力を入れており、単なるカーナビだけではない発展が期待できるのではないでしょうか。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。


























