なぜエンジンオイルは減っていく? 継ぎ足しちゃって大丈夫? 残量不足になったときの対処法とは
場合によってはエンジンオイルの継ぎ足しを断られることがある!?
エンジンオイルは定期的な交換が必要な消耗品ですが、交換時期ではないのにエンジンオイルが残量不足になった場合は、単純に継ぎ足すだけで大丈夫なのでしょうか。
前出のE整備士は次のようにいいます。
「純正オイルか同程度の粘度のオイルであれば、継ぎ足して大丈夫です。
ただし、古いクルマのなかには全合成油に耐えられない材質のオイルシールを使用しているものもあり、1980年以前の旧車には全合成油は使用しないほうがいいでしょう」
取扱説明書などに記載されている純正指定オイルの粘度に準じるエンジンオイルであれば、ほぼ大丈夫だといいます。
エンジンオイルがどれだけ減っているかは、エンジン本体についているガイドゲージにささっている「レベルゲージ」(ディップスティックともいう)を見て確認します。
しかし近年では、車載コンピュータが車体の状態を診断する機能を盛り込んだクルマがあり、レベルゲージを省略する傾向にあります。
そういった場合、車載コンピュータがオイル残量不足を教えてくるのですが、どれくらい減っているのか実際には分かりにくいのです。
モニターでは「最大1L入ります」などと表示されるのですが、このコンピュータの指示通りにエンジンオイルを入れて良いのでしょうか。
「最近はレベルゲージを装着していないクルマもあります。
通常のエンジンオイル交換であれば、全部抜いてから入れ直すので、どれだけ入れたら良いか迷うことがないのですが、残量不足の表示が出た場合はコンピュータがモニターに表示する分量が本当に正しいかは難しいところです。
入れ過ぎてしまっては余計にエンジンを痛める可能性もありますし」(E整備士)
実際、筆者(金田ケイスケ)が所有するクルマはレベルゲージが省略されているのですが、残量不足の警告灯が点灯したときに近所のガソリンスタンドで補充してもらおうと相談したところ、「レベルゲージなしの目分量で継ぎ足しはエンジンを傷める恐れがある」とのことで継ぎ足しを拒否されたことがあります。
「レベルゲージがない場合は、社外品のレベルゲージを購入するのもひとつの方法です。現在では車種ごとのレベルゲージがインターネットで手軽に購入できます。
ただし純正部品はかなり高額になるので、まずはクルマの販売店に相談してみてください」(E整備士)
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現在主流のハイブリッド車ですが、とくに最近はエンジンで発電してモーターで走行するシリーズ式ハイブリッドが増えています。
モーター主体で走行するためエンジンオイルはあまり関連性がないように思われますが、じつはその逆。発電用であってもガソリンエンジンであることは変わらず、オイル管理は必須なのです。
「ハイブリッド車の場合、街中で走行するときはモーター主体と思われますが、走行はモーターだとしてもエンジン始動時にもっとも負荷がかかります。
頻繁にエンジンのスタート&ストップを繰り返すハイブリッド車は『シビアコンディション』だといえますが、ハイブリッド車だからエンジンオイルの減りが早いというような話はあまり聞いたことがありません。
しかし使用状況によっては、通常のガソリンエンジンよりもエンジンオイルが劣化しやすい傾向もあるようです」(E整備士)
やはり純正に準じた粘度とグレードのエンジンオイルをこまめに交換するのが、トラブル回避には有効だといえそうです。
クルマの取扱説明書にエンジンオイルについて記載されているので、エンジンオイル関係でトラブルが発生したときに慌てないように、事前に確認しておくと良いでしょう。
足さないで交換しろよ…。
それに減り方も観察しないとどっかが壊れているか漏れている可能性もあるわけで、継ぎ足しではなく完全に入れ替えて量も含めて確認しないとだめだろうに。
20世紀のエンジンじゃあるまいし
燃焼室隔てるアペックスシールに直接注油するロータリーエンジン以外は
基本燃焼だけではそんなに減らない
もし減っているなら継ぎ足そうとする前に
故障原因を疑ってオイル漏れがないかちゃんとチェックしよう。