街中で「フォグランプ」は必要? 眩しすぎる「バックフォグ」に要注意! 正しい活用方法とは

バックフォグランプの使用には注意が必要

 昔は標準装着率も低く、バンパにステーを設置して後付けする黄色タイプのフォグランプが主流でした。

 現在では衝突安全性と空力を考慮したボディ形状のため、後付けするケースが減っていると神奈川県で整備工場を経営しているBさんはいいます。

霧や雪などの悪天候の際にフォグランプを使用する
霧や雪などの悪天候の際にフォグランプを使用する

 フォグランプはどんなときに使用すべきなのでしょうか。

 名前の通り、霧や雪といった路肩などが見えにくい悪天候のときにフォグランプを点灯させます。

 悪天候では手前の停止線やセンターライン、段差のある路肩などが見えなくいケースも多く、とくに雪だと路上の障害物が雪で隠れてしまい、ホアワイトアウトのときはその傾向も顕著になることから、ヘッドライトでカバーできない手前を照らす補助灯として使うとされています。

 フォグランプはヘッドライトと違って「補助灯」なので、装着義務はありません。また、照射距離は30m程度と定められており、前方の遠くというより、手前の左右を見やすくしてくれる、近距離専用ランプとして機能します。

 霧のなかでも乱反射を防ぐためにかなり手前しか照らさないように設計されていますが、LEDの明るい光が雨などで濡れた路面に反射して周囲のクルマが眩しく感じるケースも考えられます。

 現在は純正装着されているケースも多く、普段から使用しても問題ないといえますが、街灯とロービームだけでも十分な明るさがある場合は使用しなくてよいでしょう。

 ただし、注意が必要な場合があると整備士のBさんはいいます。

「新車でも純正フォグは光軸調整がされていない、つまり光軸がズレているケースが多々あるのです。またLEDの採用などで光量自体も上がっていて眩しく感じることが増えてるので、悪天候時以外で使用する場合は周囲への配慮が必要でしょう」

※ ※ ※

 前方のフォグランプ以上に注意して使用したいのが、後方に照射される「バックフォグランプ(リアフォグランプ)」の使用方法です。

 欧州車などを中心に装着されているバックフォグランプですが、テールランプなどに組み込まれており、透過率が高い赤色灯が備わります。

 かなり遠くからでもクルマの位置を把握しやすい反面、取り付け位置も高いことから、後続車から見ると眩しく感じるケースもあるようです。

 吹雪など悪天候で自車の存在を遠くの後続車にまで知らせる必要がある場合は非常に有効ですが、一般的な走行では使用しないほうがよいでしょう。

 このバックフォグランプを市街地でも点灯させているクルマを見かけることもありますが、これは主にステアリングの付け根付近にあるフォグランプ関係のスイッチを消し忘れているケースが多いようです。

 自分のクルマが無駄にフォグランプやバックフォグランプを点灯させた状態になっていないか、確認してみることをお勧めします。

【画像】こりゃ眩しい! バックフォグの消し忘れにご注意! フォグランプはいつ使う?(15枚)

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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