街中で「フォグランプ」は必要? 眩しすぎる「バックフォグ」に要注意! 正しい活用方法とは
SUVに限らず、「フォグランプ」を装着するモデルがありますが、市街地で使用する必要性はほとんどなく、使ったことがないという人もいるでしょう。フォグランプを使うべきシチュエーションとは、どんなときなのでしょうか。
フォグランプにはどんな規定がある?
かつては一部の車種のみでしたが、昨今ではSUVやミニバンなどに「フォグランプ」が標準装着されることが増えています。
しかし、ヘッドライトだけでも十分な光量があることから、市街地や高速道路などで使用する必要性はほとんどなく、1度も活用したことがないという人も多いかもしれません。
さらに市街地での使用は対向車や歩行者にとって意外と眩しかったり、使い方を誤ると前走車から「あおり運転」と誤解されたりするケースも多そうです。
フォグランプにはどのような役割があるのでしょうか。

フォグランプの正しい名称は「前部霧灯」といい、道路運送車両法第33条の2に記載された内容を要約すると「霧などで前方の視界が制限されている場合に、前方の照度を増加させ、かつほかの交通を妨げないもの」と記載されています。
また明確な規定があり、取り付け位置は「照明部の上縁が地上800mm以下、下縁が地上250mm以上」、色は「白色、または淡黄色」、同時に3つ以上点灯しないもので、さらに色も統一されたもののみという車検保安基準が設けられています。
ちなみに2006年以前の保安基準では「1万カンデラ(1000ルクス)以下」という明るさの規定もありましたが、現在は撤廃されています。
明るいフォグランプをロービーム代わりに点灯させた状態で走行するクルマも見られますが、これは道路交通法第52条に違反しています。あくまでヘッドライトの補助的な役割を果たすものだということです。
では、なぜフォグランプは「白色、または淡黄色」のみと定められているのでしょうか。
本来であれば、霧や雨などの悪天候で視認性が高く、かつ透過率(遠くまで届く)が高いのは赤色ですが、赤色灯はすでにテールランプや警光灯(いわゆるパトランプ)に使用されているため、その次に透過率が高いといわれる単色光の黄色が多く採用されていました。
しかし単色光は錯覚を起こしやすかったり、距離感が掴みにくかったりすることが判明しています。
またフォグランプのバルブ自体も、以前のハロゲンから近年では光度(明るさ)が高いHIDやLEDが主流となったこともあり、透過率は高くても光度が低い黄色より、より明るさを感じる白色系のフォグランプが主流になってきています。
















