ガソリン価格が20年でなぜ5倍も高騰!? 「昔は水より安かった」 日米で異なるガソリン事情とは

かつて、ガソリン価格は水より安い時期がありました。しかし、現在ではガソリン価格の高騰がさまざま分野に影響を及ぼしています。では、日本とアメリカでは過去20年でどのようなガソリンの価格変動があったのでしょうか。

なぜアメリカでは、約20年でガソリン価格が5倍!?

 世界的な原油高が続いており、日本のガソリン価格も7年ぶりの高値水準が続いています。
 
 そうしたなかで、アメリカは戦略石油備蓄の放出を発表したことにより、日本政府も史上初となる国家備蓄の放出を発表しました。
 
 ガソリン価格によるさまざまな影響が出ているなかで、日本とアメリカのガソリン価格は過去20年でどのように変化してきたのでしょうか。

世界中で高騰するガソリン価格、日本でも高水準が続く。(写真は2021年10月末の都内のガソリンスタンド)
世界中で高騰するガソリン価格、日本でも高水準が続く。(写真は2021年10月末の都内のガソリンスタンド)

 資源エネルギー庁が発表した2021年11月15日時点でのガソリン価格(レギュラーガソリン1リットルの全国平均小売り価格11月17日発表)は168円9銭です。ちなみに、同庁の資料によると2000年以降でもっとも安かったのは2002年2月の98円となり、1990年代後半は実売価格が80円台のガソリンスタンドも首都圏で存在していました。

 つまり、現在のガソリン価格は1990年代後半の2倍以上という計算になります。

 しかし、そのガソリン価格が日本よりもはるかに高値で推移している場所があります。

 それはアメリカです。筆者(加藤久美子)は、2021年10月末からSEMAショーやロサンゼルスオートショーの取材でアメリカ西海岸に滞在していますが、2年ぶりのアメリカで驚いたのは何といってもガソリン価格でした。

 ロサンゼルス周辺の高いところでは、1ガロン(3.7リッター)あたり、レギュラーで5ドル超、プレミアムでは5ドル後半という高値です。

 これは1ドル114円計算で日本円にするとリッターあたり165円前後となり、日本とほとんど変わりません。

 初めてSEMAショーの取材でアメリカ本土を訪れた1990年代や2000年代初頭、ガソリン1ガロン当たりの最低価格は95セント-99セントなど1ドル以下でした。

 1ガロンのミネラルウォーターが1ドル程度でしたから、当時ガソリンは水より安かったのです。

 日本も当時はリッターあたり100円前後でしたが、それでも1リットル25円-30円というアメリカのガソリン価格はとてもうらやましく感じました。

 それが2021年の現在。アメリカのガソリン価格は高いところでは20数年前の5倍以上に高騰しているのです。

 仮に日本でガソリン価格が5倍だったらどうでしょうか。

 1990年代後半のもっとも安い80円前後の5倍になったらリッターあたり400円です。

 ここまでくればさすがにガソリン車を手放し、電動車へ買い替える人が続出しそうです。

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1件のコメント

  1. ざっくり日本ではガソリン税や石油税が56円強+消費税(10%)で60円強が自動的に取られるわけで(二重課税も込み)、リッター80円時代に5倍になって400円というのがパッと見の数字は正しいが、税金込を単純に増やしだけで、税金も5倍になるわけで、それを考えればこの値段だとガソリン本体の値段としては17倍になる。
    仮にリッター80円で販売されていた頃から、ガソリン本体の価格が5倍だと100円ぐらいで、ガソリン税+石油税が56円さらに全体に消費税がかかるから171円強になるわけで、現在の日本のガソリン価格の状況とほぼ同じで、アメリカと比較する文章そのものが間違いだらで全く意味のない。
    誤解をまき散らす文章は勘弁してほしい。

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