なぜトヨタ「ヤリス」を購入したの? 決めてはナニ? コンパクトカー市場で首位を死守するワケ

2020年2月に発売してから好調な売れ行きを誇るトヨタのコンパクトカー「ヤリス」。他社からはライバルが登場するなかで、なぜヤリスは売れ続けているのでしょうか。

売れ続けているヤリス、そのワケは?

 2021年度上半期(4月から9月)において、一番売れたクルマはトヨタ「ヤリス」でした。

 ヤリスには多数のライバルが存在しますが、なぜ好調な販売台数を維持しているのでしょうか。

国産普通車で売れに売れているトヨタ「ヤリス」 その要因は?
国産普通車で売れに売れているトヨタ「ヤリス」 その要因は?

 日本自動車販売協会連合会(自販連)が公表する販売台数(登録台数)において、ヤリスは2021年度上半期に10万5943台を達成。なお、この台数にはコンパクトカーのヤリス、コンパクトSUVのヤリスクロス、スポーツハッチバックのGRヤリスが含まれています。
 
 一方トヨタによると、ヤリスシリーズの2020年における年間登録台数は約15万1780台となり、その比率はヤリスが76%、ヤリスクロスが22%、GRヤリスが2%となっていました。
 
 ヤリスの比率が高いのは、発売時期がヤリス(2020年2月)、ヤリスクロスとGRヤリス(同年9月)と異なっていることも影響しており、2021年10月現在ではヤリスクロスの比率が高くなっているようです。

 ヤリスは世界トップクラスの燃費性能を持つコンパクトカーとして登場しました。

 ライバルとしては、同じトヨタの「アクア」、ホンダ「フィット」、日産「ノート」、マツダ「マツダ2」などが挙げられます。

 これらのライバルが存在するなかで、ヤリスの販売が好調な背景にはどのようなものがあるのでしょうか。

 SNSなどでヤリスに関する投稿を見ると「燃費の良さ」「走りが良い」「初心者でも乗りやすい」というメリットが見受けられます。

 一方のデメリットとしては、「後席が狭い」「後方視界が良くない」など後席空間に関するものが多いようです。

 フィットやノートでも燃費性能や乗り心地をメリットとして挙げる人も多いうえに、ヤリスよりも後席が広いことが特徴となっていますが、ヤリスを購入する人はどのような部分を魅力と感じているのでしょうか。

 首都圏のトヨタ系販売店スタッフは次のように話しています。

「元々のヤリスのコンセプトは2名乗車を想定したパーソナル志向のクルマなので、購入される人は普段の使い方において前席しか使わないことが多いです。

 また、全長4m以下というサイズという部分で運転に不慣れな人から年配層まで『運転が楽』という声を頂いています。

 あとは、ハイブリッド車はトップクラスの燃費なため、そこを重視されるお客さまは多いと思います」

 中部圏のトヨタ系販売店スタッフは次のように話しています。

「ヤリスは、扱いやすい丁度良いサイズ感が人気です。

 男女、年齢問わず乗りやすいという点は、あまりクルマに関心の無いお客さまからしても高評価なようです。

 また、『コンパクトカーは燃費が良い』というイメージを持たれている人も多く、他社と比べてもヤリスの燃費性能は良いため、燃費で選んだという人もおります」

※ ※ ※

 このようにヤリスは、エントリーモデルとしてのハードルの低さがユーザーに支持されている部分だといえます。

 また、前出の販売店スタッフは「ヤリスは法人需要も多く、社用車として扱いやすいクルマかつ燃料代が抑えられるという部分がポイントとなっています」と話しています。

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