トヨタ「ハイエース」でラリー参戦!? 初の未舗装ラリーで感じたハイエースの底力とは
トヨタ200系「ハイエース」で2021年度の全日本ラリーにスポット参戦しているモータージャーナリスト国沢光宏氏。2021年10月24日に北海道・蘭越町で開催された「ARKスプリント300」は、初のグラベル(未舗装路)ラリー挑戦になりました。いったいどんな結果になったのでしょうか。
理由は「楽しそうだから!」ハイエースでラリー参戦
よく「なぜハイエースでラリーなのか?」と聞かれます。答えは簡単。「楽しそうだから」です。
誰もやっていないことをすると、想像と違うことがたくさん出てくる。新しいチャレンジって、すべて好奇心から出てくるんだと思う。そして私らメディアにとって重要な、皆さんが興味を持ってくれるという副次的な「面白さ」もあります。
私が熊にやっつけられたら当たり前の話。けれど私が熊をやっつけたら面白い話になります。
ハイエースでのラリーも同じ。「平気なんですか?」という人も、走行動画を見てもらった途端「これは凄い!」と賛同してくれる。ということで今回出場したのは、ハイエースにとって初めてのグラベル(未舗装路)ラリー。
車高を下げて重心を低くしたセッティングで走る舗装路のラリーですら「コケるんじゃないの?」といわれるハイエースながら、今回砂利道を走るため車高を上げている。加えて平坦な舗装路と違い、砂利道は深いわだちがあるなど、リスク大きそう。
しかも荷物積んでいないハイエース、後輪荷重極めて少ない。「簡単に滑る」ということ。
実際、シーズン前の試作車で砂利道を走ったらテールの流れの早さに面食らい、ステアリングギアレシオがスポーツモデルより低いため(いわゆるロックtoロックが大きい)、適切なカウンターステアもできず内側の土手に突っ込み「しくしく」になってしまった。「コケないか?」や「スピンしないか?」で最初から不安いっぱいです。
ここまで読んだ読者なら「だったらやらなきゃいいのに」と思うだろう。ムササビの服着て空を飛んでいる人も、飛ぶ瞬間は「なんでこんなことしてるんだ?」と考えているハズ。でもやっぱり、不安より好奇心が勝ってしまうのでした。
ということで迎えたラリー当日。場所は北海道の蘭越町。美しい羊蹄山やニセコを望む素晴らしい場所だ。
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