最近増えてる「SUV専用タイヤ」は乗用車用タイヤと何が違う? 交換するメリットはある?
昨今はSUVの人気が高く、各社がさまざまなモデルをラインナップしています。そんななか、最近はSUV専用のタイヤも増加していますが、SUVには専用タイヤを履いたほうがいいのでしょうか。
車種や目的に特化した専用タイヤ 流行りのSUV用が増加
現在ではすっかり定番ジャンルとなったSUVですが、この時流に合わせて、このところ増えているのが「SUV専用タイヤ」です。
ミニバンがブームのときに「ミニバン専用タイヤ」が登場し、人気となったことを覚えている人もいるでしょう。
SUVには専用のタイヤを装着したほうが良いのでしょうか。専用タイヤに交換するメリットについて調査してみました。
最近登場しているのは、サマータイヤのSUV専用タイヤです。
たとえばヨコハマでは、従来からあるM/T(マッドテレーン)やH/T(ハイウェイテレーン)として「ジオランダー」がありますが、昨今はSUV用サマータイヤとして「アドバン」「ブルーアース」がラインナップされています。
ブリヂストンでいうと前者が「デューラー」、後者が「アレンザ」「ポテンザ」など、TOYOは前者が「オープンカントリー」、後者が「プロクセス」などです。
このようなSUV専用タイヤではなく、純正のタイヤで十分だと思う人もいるでしょう。
しかしタイヤはエンジンからの力を路面に伝え、ハンドルと連動しクルマの向きを変える重要なパーツです。SUVのラインナップが増えるにつれ、クルマの特性に合わせたタイヤの重要性が高まってきたのです。
SUV専用タイヤについて、タイヤ専門店のスタッフに聞いてみました。
「クルマにはいろいろなボディ形状があって、駆動方式も前輪駆動(FF)や後輪駆動(FR)、4WDなどさまざまです。
とくにSUVは一般的な乗用車と比べると重量が重く、ロードクリアランス(最低地上高)も高めなので重心も高くなります。
一方で純正タイヤには『ロードインデックス』と呼ばれる、タイヤ1本の最大負荷能力が設定されており、同じ銘柄のタイヤでもサイズや扁平率、空気圧などが車種によって違っています。
そのあたりはメーカーもきちんと計算して純正タイヤを装着していますが、やはり消耗具合が車重によってかなり差が出てきます」
車重が重く、重心も高いとなるとカーブなどでコーナー外側のタイヤ(とくに前輪)などに高い負荷がかかるといいます。
「そこで開発されたのがSUV専用タイヤです。一般的な乗用車用より高負荷に耐えうる剛性を確保した構造になっているので、コーナーで負荷がかかってもタイヤが潰れにくく耐摩耗性も考慮した設計になっています。
SUVの特性を考慮してある専用タイヤですから、交換するとコーナリングでの安定感が増すといわれています」(タイヤ専門店スタッフ)
SUVに乗っているけれど、高速道路などでちょっとフラつくことがある場合、SUV専用タイヤに履き替えてみるといいかもしれません。
目的に合う性能に特化させたタイヤを選ぶことで、純正タイヤでは満足できなかった部分を自分好みに変化させることができるともいえます。
SUVがこれだけ増えてくるにつれて要求が細分化され、それに合わせてタイヤも進化しているのです。
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ちなみに、SUV専用タイヤは一般的な乗用車には装着できないのかも聞いてみまたところ、サイズさえ合えば装着は可能とのことでした。
ただしSUV専用をうたっているだけあって、一般的なセダンに性能がマッチするかは微妙とのことでした。
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