つい癖で「内掛けハンドル」してない? なぜ問題視される? 個性的なハンドル操作が危険といわれる理由とは

ハンドルの正しい持ち方として「9時15分」や「10時10分」が挙げられます。一方で「内掛けハンドル」といわれる持ち方をしている人がいますが、なぜ危険な持ち方といわれているのでしょうか。

内掛けハンドルって危ない?

 クルマを運転する際は、「内掛けハンドル」というハンドルの持ち方をしている人がいます。
 
 一般的に避けたほうがよいといわれる内掛けハンドルとはどのような持ち方なのでしょうか。

ハンドルを内側から持つ「内掛けハンドル」はなぜ危険といわれるのか?
ハンドルを内側から持つ「内掛けハンドル」はなぜ危険といわれるのか?

 クルマを運転する際、基本的に両手でハンドルの外側から握る持ち方をしますが、内掛けハンドルでは片手でハンドルの内側を握る持ち方となっています。

 道路交通法などでは、内掛けハンドルに関する記述は見られていませんが、このような操作方法は非常に危険だといいます。

 危険とされる理由について、栃木県にある烏山自動車学校の担当者は、以下のように説明します。

「内掛けハンドルで運転することで、危険時にハンドルを素早く回せなかったり、エアバッグが作動した際に腕を骨折してしまう可能性があります」

 烏山自動車学校のSNSでは、「内掛けハンドルでは絶対に不可能な高速ハンドル3回転」という投稿とともに素早いハンドルの切り返しについての動画を投稿しています。

 この動画のように、走行している最中に素早くハンドルの切り返しをおこなうタイミングで内掛けハンドルをしていると、とっさの動作に間に合わないようです。

 また、エアバッグ装備車の使用上の注意について、各自動車メーカーのホームページなどではハンドルに近づきすぎたり、正しく操作していないことでエアバッグが作動した際に強い衝撃を受ける可能性があることが説明されています。

 こうしたハンドルの操作方法をおこなう人に関しては、前出の担当者は「ついクセでやってしまうという人を見かけり、高齢者への自動車講習を行った際には、昔からのクセで内掛けになってしまっているという人もいました」と話しています。

 では、内掛けハンドルをおこなわないためにどうすれば良いのでしょうか。

「内掛けハンドルをしてしまう人には、運転するときの姿勢がハンドルと腕が離れている人が多いです。

 正しい運転姿勢としては、ひじが曲がるくらいに座席を合わせるのが良いでしょう。

 このため自身の運転姿勢がハンドルと腕が離れすぎていないか、今一度座席の見直しを行ってみて下さい。

 また、9時15分や10時10分と呼ばれる正しいハンドルの持ち方を守りつつ腕が伸びすぎないように気をつけるのが良いでしょう」(烏山自動車学校の担当者)

※ ※ ※

 なお、SNSでは「ついクセで内掛けハンドルやってしまう」「良くないと分かっていながら曲がるときに内掛けやっちゃう」など、うっかり内掛けハンドルをやってしまう人も見受けられています。

 また、一部ではベテランドライバーに多いイメージという声も見られています。

 これは、かつてハンドル操作をアシストする「パワーステアリング」が搭載されていないクルマに乗っていた際、重いハンドルの操作として内掛けハンドルをする人がいたことが関係していると考えられます。

 しかし、内掛けハンドルは前述のように操作ミスに繋がる恐れがあるため、両手で正しくハンドルを持つことが何よりも安全運転に繋がる操作方法といえます。

【画像】どの持ち方が正しい? 正しい持ち方を写真で見る!

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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