日産新型「オーラ」は速くて静かでお買い得! 話題の「BOSEサウンドシステム」がちょっと惜しい!?
購入者の8割以上が選択する人気オプション「BOSE」の実力は?
新型オーラで話題に上がっている「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」(以下BOSE)はどうだろうか。
おそらく「どんなオーディオを聞いてきたかでまったく評価が違う」と思う。
私はBOSE好きのため期待値が高すぎたのか、まったく“らしさ”を感じず失望。BOSEの特徴を挙げるなら「コストやスピーカーのサイズからすれば驚くくらいキッチリとした低音を鳴らす」ことだと考えている。

BOSEの担当者に直接「どのくらいのパワーなのか?」と聞いたところ「出力については公表していません」とのこと。う~ん、出力を公表しないハーレーと同じか。
走行中の騒音が大きいクルマで低音をしっかり出そうとすればパワーを必要とする。オーラのBOSEは音のバランスこそ鮮やかながら、パワー不足らしく低音が足りない。個性がないと感じました。
繰り返しになるけれど、オーディオに対する要求レベルは個人差が大きい。困ったことに「BOSEだけ不要」という選択肢はなく、ナビやアダプティブクルーズコントロールも欲しいとなったら、40万1500円のBOSEを含むオプションを選ばないといけないのだった。
カメラを含む衝突被害軽減ブレーキは標準装備されるため、アダプティブクルコン機能を加えてもコストアップしないハズなのに。
改めていうと、BOSEと実質的なコストアップなしのクルコン機能は、トヨタなら無料のSOSコール、2万円程度のETCのセットで40万1500円です。
日産がBOSEを材料に実質的な価格の上乗せを狙ったとすれば、BOSEにとっても不幸なこと。こういった抱き合わせのオプションは、正直なビジネススタルじゃない。
直近の販売状況を見ると、BOSEのセットプションを付ける人が80%近くを占めるという。日産の顧客層は本当に良質です。予算に余裕があったらフル装備で買えばいい。
とはいえ、他銘柄のお客さんを引っ張ってこなければやがて販売も伸び悩む。そうなったらBOSEを切り離し、もう少し正直なかつ競争力のある価格設定にすればいいと思う。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。




























