GT4仕様のロータス「エミーラ」誕生! 正式発表前に詳細を一部紹介
ロータス最後の内燃機関搭載モデルとして、発売前から注目を集めている「エミーラ」ですが、早くもレース対応した「GT4」仕様が誕生しました。ロードバージョンからアップデートした内容をレポートします。
早くも登場した「エミーラ」のGT4仕様とは
ロータスは、2021年7月に発表した「エミーラ」のレース対応モデルである「エミーラ GT4」を発表した。このプロジェクトのパートナーはRML Groupだ。
●ロータスのレース仕様への変更は朝飯前
ロータスといえば、ロードカーのほとんどがレースに参加することを見据えて開発されており、エミーラも例外ではない。最新の安全規制を満たすために軽量モータースポーツコンポーネントと機器を採用することで、比較的簡単にハンドビルドされた公認のパフォーマンスマシンになるのである。
ヘセルを拠点とする開発チームは、卓越したダイナミクスと高速安定性を実現するために、精密工学を重要視している。高度な複合素材ボディワークにより軽量化され、車両乾燥重量は1260kg。
外装は、エミーラの高度なエクステリアデザインをさらにトラック用に最適化したGT4エアロダイナミクスを採用。リアの巨大なGTウイングと、フロントのリップスポイラーはひと目で分かる変更点だが、そのほかはあまり大きな変更が見られないのは、もともとのエミーラのエアロダイナミクスが優れていたという証拠でもある。
エンジンはトヨタがレースで実証済みの3.5リッターV型6気筒スーパーチャジャーを搭載し、最高出力は405.5ps/7200rpmを発揮する。これに組み合わせられるトランスミッションは、Xtrac製6速シーケンシャル(パドルシフト付)だ。
サスペンションはフロントとリアともにダブルウィッシュボーン式で、オーリンズ製のコイルオーバーダンパーを採用している。
タイヤはピレリ「Pゼロ GT4」を装着し、サイズはフロントが265/645-18、リアが305/680-18となる。
レース用としての安全装備は、FIA準拠のロールケージ、6点式ハーネスと消火器程度で、これにFIA承認の96リッター安全燃料タンクが加わる。
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ロータスのレースプログラムマネージャーであるリチャード・セルウィン氏は、エミーラ GT4について次のようにコメントしている。
「エミーラの発表、そしてエミーラの次のステップとなるエミーラ GT4が発表できたことを嬉しく思います。私たちはRML Groupのチームと協力してレースで勝利を収めるパフォーマンスが発揮できるように努めてきました」
そして、RML Groupのコマーシャルディレクターであるサイモン・ホロウェイ氏は、「私たちは、ロータスとエミーラ GT4とコラボレーションできることを光栄に思います。両社は長いモータースポーツの経験があり、お互いの経験をベースにロータスと共に、このようなエキサイティングな時期を迎えられ、私たちのビジョンと価値観を提供できるのは大歓迎です」とコメント。両社の関係が順調であることをアピールした。
また、ロータスのヴィークル アトリビュート ディレクターで、プロジェクト当初からエミーラ GT4の開発に携わっているギャバン・カーショウ氏は、「エミーラのために開発された新しいシャシは、高性能レースカーの完璧な出発点です。世界のモータースポーツ界に戻り、素晴らしいレースカーを発表することが出来たことを、ロータスのスタッフ全員がとても興奮しています」とコメント。
ギャバン・カーショウ氏は、ロータスレースカーのGTチャンピオンシップを獲得したドライバーでもあるので、氏の高い評価は言葉どおりに期待できるだろう。
エミーラ GT4は、2021年の後半にヘセルテストトラックでのイベントで、正式に発表され、販売が開始される予定だ。ロータスは、2022年シーズンに向けて限られた数のエミーラ GT4レースカーを製造し、世界の需要に合わせて2023年の生産を増やすことを目指している。
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