東京オリンピック開催もなぜ「F1日本GP」は中止? 11月開催の「ラリージャパン」はどうなるのか
2021年8月現在、全国各地で新型コロナの感染者数が増加しています。そうしたなかで、東京2020オリンピックは閉幕し、東京2020パラリンピックは開催目前です。一方で10月に開催予定だった「2021 FIA F1世界選手権シリーズ Honda 日本グランプリレース」の中止が発表されました。なぜ規模感が異なるF1日本GPは中止となったのでしょうか。そして、11月に開催される「ラリージャパン」は開催されるのでしょうか。
なぜオリンピック・パラリンピックは開催出来て、F1日本GPは中止なのか
2021年10月8日から10日に鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で開催される予定だった「2021 FIA F1世界選手権シリーズ Honda 日本グランプリレース」(以下F1日本GP)が中止になった。

F1からの完全撤退を決めているホンダにとって最後の母国レースということもあり、ホンダも最後まで開催すべく努力していたようだけれど、海外から訪れる関係者の入国に対しオリンピックのような特例措置が出ず、開催を断念したという。
具体的にいえば我が国の厚労省は、例えばイギリスから日本に入国しようとすると「イギリスがインド株の蔓延地域」ということから、入国後の3日間を厚労省指定の場所で隔離。その後も自宅待機しなければならない。
今や我が国も大半がインド株ということを考えたら速やかに対応すべきながら、役人にそんな気持ちは無いようだ。
それならオリンピックや感染者急増のなかでおこなわれるパラリンピックがなぜ出来るかとなれば、「バブル方式」と呼ばれる新型コロナ対策を取っているからだと説明されている。
短期滞在の関係者を選手村などに留め、外部と接触しないようにするというもの(実際は来日したメディアがその日にコンビニで買い物出来るなど相当に緩い運用だった)。
いずれにしろすべて「特例・特認」ということで開催されている。翻って鈴鹿F1を考察すると、バブルというコンセプトを取り入れるならオリンピックやパラリンピックよりずっと強固なバブルを作れる。
ドライバーも関係者も空港からバスやヘリコプターで移動し「鈴鹿サーキット」という選手村のような場所で数日間過ごせばいいだけですから。
では、なぜF1日本GPには特例措置を取ってくれないのか。
本来ならオリンピックもパラリンピックも海外から人が集まり、開催地域に膨大なお金を落としてくれるという経済効果を持つ。公益性ということで特例措置を取ったんだと思う。
けれど無観客になったため、経済効果が無くなった。本来ならF1日本GPと同じく中止にしてもおかしくない。
決定的に違うのは、特例や特認を決める国会議員の介入の有無です。
オリンピックもパラリンピックも、巨額の費用が動く。しかもお金の使い方は自由。
だからこそ仲間内の弁当業者に損をさせないよう、ボランティアや関係者の人数減っても弁当の数を減らさず廃棄するような事態になる。大儲けした企業や人はたくさんいることだろう。
F1日本GPを見ると、儲かる議員さんが居ない。特例や特認を御願いしても「それはホンダさんだけのイベントでしょう。一企業のため特例や特認を出すワケにいかない」になってしまう。
実際は鈴鹿周辺の経済効果が大きいのだけれど、鈴鹿市だけの努力じゃ難しい。自動車業界は伝統的に政治と深く関わることを積極策としていないため応援無し。

































