こうなると気になるのが2021年11月12日から14日に開催予定となっている「FIA世界ラリー選手権 フォーラムエイト・ラリージャパン2021」（以下、WRCジャパン）の行方です。

　世界選手権という格式ではF1と同じ。多くの人は「WRCも開催中止でしょうね」と考えるかもしれない。

　けれどWRCはF1と根っ子が異なる。F1はサーキットという“箱”のなかでおこなわれるため主催者が主役なのに対し、WRCは地域イベントなのだった。

　今回の開催地は、愛知県と岐阜県の8市町で開催される。サービスパーク（運営拠点）は愛知県豊田市となり、スタートは名古屋市。そこから、新城市や岡崎市、岐阜県恵那市などを通るルート。

　欧州のWRCを見れば解りやすいけれど、大半が観戦無料。主催者はあまり儲からない。むしろ広域に渡る開催地域たくさんの人がやってくるため、地元を潤す。

　おそらくWRCジャパンが定着すると、開催地域は延べ100万人規模のイベントになる（帯広で行われたWRCも50万人規模）。だからこそ開催地域の自治体が開催を熱望してます。

　実際、豊田市のWebサイトを見ると、2021年8月17日時点で開催に向け準備を進めている。

　豊田市駅前に巨大なラッピングも出現した。前述の恵那市も新型コロナ禍後10年スパンで地域興しを考えれば、WRCに期待していると考えてます。公共性や地元の要望大きければ役人の皆さんも少しは考えることだろう。

　もっといえば、F1は1企業で開催可能なのに対し、WRCって地元の支持や協力無しじゃ絶対開催出来ない。

　したがって準備を始めたら地元も開催を希望するため、簡単に中止ということにならないのだった。

　感染防止策はオリンピックでおこなわれた自転車のロードレースを参考にすればよい。WRCを凌ぐ規模でおこなわれたが、感染者出たという情報は無い。