真夏の車内を「エアコン」併用してどう冷やす? 炎天下で温度を下げる時短テクとは
炎天下で停められたクルマの車内は非常に暑く、少しでも早く熱を逃がしたいものです。カーエアコンも効果的に活用したうえで、どのようにして温度を下げるのが良いのでしょうか。
車内をどのように冷やすと効果的?
夏のドライブで重要なクルマの装備として「カーエアコン」があります。オートエアコンの場合、温度設定さえ調整すれば車内を快適な温度にしてくれますが、炎天下に停められたクルマの車内は、すぐには乗り込めないほど暑くなっていることもあります。
カーエアコンを有効に利用しつつ、少しでも早く快適な車内にするには、どうするのが望ましいのでしょうか。
炎天下の車内では、フロントガラス直下にあるダッシュボードを筆頭に、温度はグングン上昇します。
くるまのニュースでは埼玉県熊谷市に外気温40度の予報が出た2021年8月10日に、炎天下の車内温度を調べる実験を埼玉県南部で実施。結果、屋外で駐車していたクルマのダッシュボードは50℃を超える温度を示しました(温度計の上限を超えてエラー表示)。
そして卵を割り入れたフライパンをダッシュボードで放置したところ、白身が固まり目玉焼き状態となりました。白身は60℃前後で固まり始めるといわれているので、相当な暑さになっていることがわかります。
そんな車内を、カーエアコンを活用しつつすばやく冷やすにはどうすればよいのでしょうか。
JAFは、2016年6月におこなったテストにおいて、車内温度55℃のクルマを冷やす方法として、「ドア開閉(5回)」「冷却スプレー(10秒吹きかけ、3分後に温度測定)」「カーエアコン10分(外気導入)」「カーエアコン10分(内気循環)」「カーエアコン+走行5分」5つの方法を試し、温度変化を調べました。
カーエアコン+走行は、全5分間の走行のうち最初の2分間は窓全開でカーエアコンは外気導入、温度設定は最低で走行。その後の3分間は窓を閉め、内気循環にして走行というものです。
その結果、もっとも早く温度が下がったのはカーエアコン+走行5分で、最終的に28℃になりました。
一方、走行を伴わない10分のエアコン稼働のみでは、5分経過後の段階でも30℃を下回らず、10分後の温度は内気循環で27.5℃、外気導入で29.5℃という結果でした。
ドア開閉では47.5℃、冷却スプレーでは50.1℃までしか温度が下がりませんでした。
この結果を受け、JAFは炎天下での車内の温度を早く下げる方法について「窓を全開にしてカーエアコンを外気導入にして走り出し、車内の熱気を出したら窓を閉め、内気循環にして冷やすことがもっとも効率的な方法である」と結論づけています。
なお、この方法は「短時間で温度を大きく下げられるので、燃料の消費や排出ガスの量も抑えられ、環境面でもメリットが多い」(JAF)ということです。
カーエアコンはクルマの装備のなかでも、とくに消費電力やエンジンへの負担が大きい装備のひとつであることから、より効果的な使い方を意識して操作したいものです。
それではここで、カーエアコンの操作方法に関するクイズです。
近年ゲリラ豪雨が多く発生していますが、ゲリラ豪雨に遭遇したときは車内のガラスの曇りを防がなければなりません。
もしフロントガラスが曇っているときは、カーエアコンを操作することで曇りを取り除くことができます。その方法として適切なふたつの選択肢は次のうち、どれとどれでしょうか。
【1】A/Cスイッチをオフにしてエアコンを使用する
【2】A/Cスイッチをオンにしてエアコンを使用する
【3】デフロスターをオンにする
【4】デフォッガーをオンにする
※ ※ ※
正解は【2】と【3】です。
エアコンの「A/C」は、オンの状態でコンプレッサーが動作し、冷房機能と除湿機能が有効になります。そのため、湿度を下げて曇りを取りたいときは、送風口から風が出ているかだけでなくA/Cスイッチの状態の確認が必要です。
また、エアコンに付随して装備されている「デフロスター」は、フロントウインドウの曇りを取るための機能で、除湿された空気がフロントガラスに直接当てられることで、効率よく曇りを取ることができます。
デフロスターのボタンのマークは、リアウインドウの曇りを取る「デフォッガー」とマークが似ていますが、扇形に波線が入っているものがフロントガラス用、長方形に波線が入っているものがリアガラス用と区別できます。
ちなみに、ガラスの曇りを取る場合のJAFが推奨する外気導入・内気循環の使い分けについて、外気の湿度が高い雨天時は内気循環とエアコンの併用、外気の湿度が低い冬場は外気導入とエアコンの併用が望ましいとアナウンスされています。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
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