トヨタ本気の最速SUV「C-HR R-Tuned」 ポルシェ&GT-Rより速い究極モデルとは
北米トヨタはかつて世界最速コンパクトSUVとして「C-HR R-Tuned」を製作しました。ポルシェ「911 GT3」、日産「GT-R NISMO」などよりも速いラップタイムを記録したC-HRとはどのようなモデルなのでしょうか。
トヨタ最速SUV「C-HR R-Tuned」とはどんなモデル?
世界中にはさまざまなSUVが存在しますが、なかでもトヨタ「C-HR」はスタイリッシュなエクステリアデザインかつスポーティな走行性能などを有するコンパクトSUVです。
そうしたなかで、北米トヨタはかつて世界最速コンパクトSUVとして「C-HR R-Tuned」を製作しました。
北米トヨタは、2017年に開催された世界最大級のカスタムカーイベント「SEMA」で、世界でもっとも速いコンパクトSUVとなるC-HR R-Tunedを世界初公開。
このC-HR R-Tunedは、2015年のSEMAで公開されたサーキット走行可能なミニバン「シエナ R-Tuned」を製作したDan Gardner Spec(DG-Spec)が手掛けており、市販のC-HRにさらに過激なレース技術を盛り込んだカスタムカーです。
C-HR R-Tunedは、レーストラックを意識したモデルであるため、前席以外の純正インテリアを撤去し、カーボンファイバー製ボンネットを採用したことで純正C-HRの車重を数百キロ単位で削減しています。
パワートレインは、2.4リッターエンジンに載せ替えたうえに、DG-Specギャレット製カスタムターボシステムを搭載し、純正CVTの代わりに5速MTを組み合わせて600馬力超えを実現しています。
さらに、C-HR R-Tunedは前輪駆動のままですが、駆動輪間を仲介するOS技研製リミテッド・スリップ・デフを採用しました。
C-HR R-Tunedは、直線を速く走るだけではなく、加速、ブレーキ、ハンドリングの3つの面で驚異的な性能を発揮。
ブレンボ製レーシングブレーキ(14インチローター、4ピストンビレットアルミモノブロックキャリパー)、DG-Spec製モーションコントロールサスペンション(MCS)のモータースポーツ用ダンパー(リモートリザーバー、トリプルアジャスタブル)など、さまざまなカスタムパーツを採用しています。
さらに、堂々たるリアウィングがボディに取り付けられたことで大きなダウンフォースを得ることができました。
これらの性能を試すために、ウィロー・スプリングス・インターナショナル・レースウェイ(米国・カルフォルニア州)で徹底的にテストされました。
なお、これらのカスタマイズによって、C-HR R-Tunedはウィロー・スプリングス・インターナショナル・レースウェイ(米国カリフォルニア州)の2.5マイルの「ビッグトラック」で1分25秒22のラップタイムを記録。これは、マクラーレン「650 S Spyder」、ポルシェ「911 GT3」、日産「GT-R NISMO」などよりも速いラップタイムだといいます。
北米トヨタのスティーブ・カーティス氏は「2年前のSEMAで発表したシエナ R-Tunedは、レースからインスピレーションを得て、ファミリーミニバンのイメージを一新しました。C-HR R-Tunedで、私たちはそれを完全に別のレベルに引き上げました」と述べています。
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日本では、2019年10月に、TOYOTA GAZOO Racingがモータースポーツ活動を通じて得た知見やノウハウを市販モデルに生かした「GR SPORT」グレードを新設定しています。
これは、市販仕様のスポーティモデルですが、かつて製作されたC-HR R-Tunedはそれとは別次元のモデルとなり、まさにSEMAのために誕生した特別な1台です。
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