約4700万円! マクラーレン「765LTスパイダー」の2021年度分はすでに完売

マクラーレンから「ロングテール」の称号を与えられた最新スパイダーが誕生した。0-100km/h加速2.8秒の「765LTスパイダー」の詳細をレポートする。

2021年デリバリー分はすでに完売した「765LTスパイダー」

 マクラーレンから、以前限定生産された「765LT」のオープン仕様となる「765LTスパイダー」が、765台の限定車として生産されることになった。英国での車両価格は、31万500ポンド(邦貨換算約4700万円)で、2021年の生産分に関してはすでにオーナーが決定しているという。

0-100km/h加速2.8秒、最高速330km/hという「765LTスパイダー」
0-100km/h加速2.8秒、最高速330km/hという「765LTスパイダー」

●今後「LT」はさらに展開していく予定

 車名の「LT」が「ロングテール」を意味する称号であることは、すでにマクラーレンやスーパーカーのファンには周知の事実であるが、同社CEOのマイク・フルーウィットによれば、この765LTスパイダーの登場を機に、LTをより高性能なマクラーレン製ロードカーに掲げられるサブ・ブランドとして、強く訴求していく計画であるという。

 765LTスパイダーのエンジニアリングは、先に登場した765LTのそれにほぼ等しいが、もちろんスパイダーとしての特徴的なものもある。たとえばスパイダー・バージョンのモノコックは、「モノケージII-S」と呼ばれる専用のもので、これはクーペのモノケージIIと並行して開発されたものだ。リアには横転時の保護構造をシャシに直接接着接合することで、それによって安全性の確保とともにさらなる軽量化を実現することが可能になった。

 コンバーチブル・ルーフのデザインも、構造上必要不可欠な役割を果たしている。リトラクタブル・ハードトップの内部にはカーボンファイバー製フレームが装備されており、クローズ時にはそれによってメイン・モノコックとともに軽量なカーボンファイバー製のセルを形成する。

 これまでのLTと同様に、今回の765LTスパイダーもエアロダイナミクスにおいては一切の妥協がない。つまり機能を持たないデザインは採用されていないということだ。

 クーペ仕様の765LTと異なるのは、アクティブ・リア・ウイングのキャリブレーションをルーフのオープン、クローズに対応するように変更したことと、わずかな重量増加(765LTクーペ比で49kg)にあわせてダンパーのセッティングを調整したことのみ。720Sスパイダーと比較すると、ダウンフォースは25%も大きく、これはもちろんクラストップの数字に相当するという。

【画像】マクラーレン「765LTスパイダー」のディテールチェック(22枚)

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