スリップ・視界不良… 雨の日は事故率急上昇!? 経験者が語る本当にコワい雨天時の運転

雨の日の事故率は晴天時の4倍に跳ね上がる

 年間での晴天時と雨天時(1ミリ以上の降雨)は、2019年は晴天8230時間、雨天は530時間。雨が降っている時間は年間で6%という割合です(東京管区気象台調べ)。

 一方、首都高速道路における事故発生件数は、晴天時は7818件、雨天時は1769件。これを上記の時間での比率で計算すると、晴天時は1時間に0.95件の事故発生率ですが、雨天時は1時間で3.34件と、雨天時の事故発生率は晴天時の約4倍ということになります。

雨の日は事故率が上がる
雨の日は事故率が上がる

 さらに雨の日は死傷事故が発生する確率も上がり、晴天時と比較すると雨天時の死傷事故も約4倍になるなど、事故の発生率だけでなく重症化する事故が多いことが分かります(首都高速道路HPより)。

 また施設接触事故が増加する傾向も、雨天時の事故の特徴といわれています。

 これは、あくまでも首都高に報告された事故件数ですので、実際は事故に至っていなくても危ない場面に遭遇したケースはもっとたくさんあることが予想されます。

 とくに近年は、世界的な気候変動などの影響で気温の上昇によって積乱雲が発生しやすく、局地的な大雨や集中豪雨、ゲリラ豪雨が発生しやすくなっています。

 さらに最近、甚大な被害をもたらす「線状降水帯」も多発。線状降水帯では、ゲリラ豪雨を生み出す積乱雲が複数並び、数時間にわたって同じ局地的な大雨をもたらすことから、注意が必要です。

 雨の日でも濡れずに移動できるのがクルマの便利なところではありますが、晴れの日とは視界も挙動も異なることを意識しておきたいところです。

 台風やゲリラ豪雨、線状降水帯といった悪天候のなかでどうしても運転しなければいけない場合は慎重に運転しましょう。

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