2021年上半期 輸入ブランドNo.1はメルセデス・ベンツ! 人気急上昇のブランドとは?
景気回復を阻む半導体不足
2021年上半期の数字で注目すべきはフランスブランドの人気です。7位のプジョーは前年同期比171%、9位のルノーは同138.6%、さらに11位のシトロエンは3429台で同175.7%、18位のDSは468台で同148.1%と、輸入車平均よりも上回っているのが特徴です。
これは2020年後半から2021年前半にかけて、注目のニューモデルが続々と日本に上陸したことが大きな理由です。
ルノーは2020年10月に新型「ルーテシア」、2021年2月には新型「キャプチャー」と、欧州でも人気のBセグメントコンパクトハッチバック、およびSUVを発表。この2車種と、モデル末期となった「カングー」がルノー人気を引っ張っているといいます。
またプジョーは、2020年7月に登場したBセグメントハッチバック「208/e208」、同年9月登場のコンパクトSUV「2008/e2008」、シトロエンは2020年8月にカタログモデルが登場した「ベルランゴ」、DSは「DS3クロスバック/DS3クロスバックE-TENSE」が人気を博しています。
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ただし、気になるのは今後の動向です。現在、世界規模の半導体不足により、自動車の生産に影響が及んでいるといいます。
新型コロナ禍に見舞われた2020年前半でしたが、後半からは世界の自動車市場が急激に回復しました。ただし、半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスの工場火災などもあり、半導体不足に陥り需要の多い自動車市場に対してそれに応える生産ができなくなってきつつあるそうです。
これは輸入ブランドだけでなく、国産メーカーも同様です。大規模な生産調整を余儀なくされるメーカーも多く、多数の納車待ちが発生しているという状況です。
とくに輸入車ブランドにとっては、自国向けの自動車生産が最優先され、日本向けの右ハンドル仕様がどうしても後回しになってしまうということもあるといいます。つまり、日本で輸入車ブランドの受注が多くなっても、なかなか納車ができなくなるということも起こりつつあります。
2021年上半期の外国メーカー車輸入車新規登録台数を見る限りは、景気は確実に回復しているといってよいでしょう。
ただしその登録台数が今後さらに伸びるかどうかは、今後の半導体不足が解消されるかどうかにもかかってきます。
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