クルマの「脱出用ハンマー」購入時に見るべきマークとは? 国交省が「備え」呼び掛け
豪雨に備えて、クルマに脱出用ハンマーを用意しておくよう国土交通省が呼び掛けています。推奨するハンマーの性能保証表示や、窓を叩き割るときのコツとは、どんなものでしょうか。
クルマの脱出用ハンマーは、水没時の「命綱」
豪雨に備えて、クルマに脱出用のハンマーを備えるよう国土交通省が呼び掛けています。
同省は2021年6月25日、脱出用ハンマーの種類や使用方法をまとめた動画、市販品の破砕性能試験の結果、製品の選び方などを公表しました。
台風などによる豪雨のときは、道路が冠水する前に避難することが重要です。
避難が遅れて冠水した道路をクルマで走ることになった場合、吸気口やマフラーから浸水してエンジンやモーターなどが停止し、移動できなくなる可能性があります。
水深が床面を超えると電気装置が損傷し、自動スライドドアやパワーウィンドウが動作しなくなるおそれも。
そしてさらに水位が上がってドアの下端にかかるようになると、車外からの水圧によりドアを車内から開けるのは困難に。ドア高さの半分を超えると内側からはほぼ開けられなくなるといいます。
車両が水没してもドアや窓が開けば良いですが、それらが不可能なときに役立つのが脱出用ハンマーです。
国土交通省によると、クルマの窓ガラスは十分な強度が確保されているため、専用の道具なしに破砕することは困難といいます。その専用の道具である脱出用ハンマーは、3000円未満程度で入手が可能であり、「命綱」として、1台に1本の備え付けを呼び掛けています。
脱出用ハンマーは、金づちタイプ、ピックタイプ、ポンチタイプなどいくつかの種類があります。
金づちタイプは金づちのように握って、先端で窓を叩き割るものです。シートベルトカッターなどと一体型の製品もあります。
ピックタイプはアイスピックのように握って窓に叩き付けます。消火具や発煙筒と一体型の製品もあります。
ポンチタイプは先端を窓に押し当てると、内蔵されている突起物が飛び出して窓を破砕します。
これらのハンマーは、サイドやリアの強化ガラスには使えますが、フロントの合わせガラスを割ることはできません。一部の車種はサイドやリアも合わせガラスが使われているため、平常時にガラスのタイプを確認しておく方が良いでしょう。
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